ブラッドナイト

監督:フランク・サバテラ

脚本:エルケ・ブラシ

出演:ビル・モーズリー、ダニエル・ハリス、
ネイト・デュシュク、サマンサ・ファチ、アンソニー・マークス

ストーリー

 メアリーは幼少時代、両親を殺害して精神病院に入れられていた。しかしある日、看守に暴行され彼女の感情がピークに達し、また殺人を犯してしまうが、取り囲まれた警官に射殺されてしまう。メアリーの事件は大々的に報道され、若者たちの間では“ブラッドナイト”と呼ばれ伝説の人となった。毎年のように若者たちは“ブラッドナイト”を祝う。アレックスたち男女のグループが、メアリーの墓の前で、彼女の霊を呼び出した。以来不思議な事が起こる。 “ブラッドナイト”のパーティに集まった男女が次々に殺されていく。メアリーの霊の仕業と誰もが思っていたが…!?

レビュー

 JVDのディープレッドレーベルといえば、一体どこのゴミ集積場から拾ってきたんだと言いたくなるようなトリプルZ級の激安ホラーが大半を占めているが、ごく稀に天文学的な確率で「こんな出来の良い映画をディープレッド如きが拾ってくんじゃねえよ!もとの場所に戻してこい!と我ながら何に対してキレてんだかよく分かんなくなるような良作が紛れていたりするので決して予断は許されない。本作も、そんな作品のうちのひとつに数えられるだろう。

 幼き少女のメアリーちゃんが突然両親を惨殺し、精神病院にぶちこまれるが、10年後に施設の職員を皆殺しにして脱走…というくだりは、完全に「ハロウィン」の女の子バージョンといった趣であり、もっといえばマイケルの姪ジェイミーが殺人に目覚めてしまう(けど続編でスカされる)という衝撃的なラストが印象的だった「ハロウィン4」をも彷彿とさせる。しかし、頭のネジが2、3本抜け落ちている以外は極普通のビッチに過ぎないメアリーにはマイケルのような不死性はなく、警官によって敢えなく射殺。この事件は地元住民らの間で“ブラッドナイト”と呼ばれ、20年経った今でも地元のパリピーらが「バタリアン」の主題歌をBGMにドンチャン騒ぎを繰り広げており、その中でも群を抜いてバカなパリピーメアリーの墓の前でウィジャボード(日本で言うコックリさん)までおっぱじめてしまう。こんなバカッターみたいな連中はとっとと死んじまえ!という大方の期待を裏切ることなく、パリピーたちは次々と無惨な死体と化していくのであった。

 大半が無名のスタッフ・キャストであるが、「悪魔のいけにえ2」でのキチガイ役や「マーダー・ライド・ショー」でのキチガイ役が印象深いビル・モーズリーや、「クライモリ」のヒロインも演じたエリザ・デュシュクのお兄ちゃんといった、それなりに名の知れた演者がちょこちょこ出演しているのもディープレッド配給としては破格の豪華さであり、中でも前述したハロウィン4」のジェイミー役を演じたダニエル・ハリスの好演が光る。途中からドンチャン騒ぎに突然合流し、気付いたら主要メンバーから消えているという明らかに怪しい役どころであるが、案の定ストーリーの終盤でメアリーとの血縁関係が明かされ、ゴアな手口でパリピーを血祭りにあげていたのはこの娘であることが判明する。クライマックス、ミニスカ姿でツルハシ片手に凶行を繰り返すダニエル・ハリスの姿には、本当に観たいと思っていた真の「ハロウィン5」が念願叶ってようやく観られたという積年の想いの実現に感動すら覚えてしまったのは自分だけではあるまい。

 

初登場時からあからさまに怪しいダニエル・ハリス嬢

 

誰もが観たいと思っていた真の「ハロウィン5」がここに!

 

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