28日後...

監督:ダニー・ボイル

脚本:アレックス・ガーランド 

出演:キリアン・マーフィ、ナオミ・ハリス、
クリストファー・エクルストン、ミーガン・バーンズ

ストーリー

 病院で昏睡状態だったジムが目覚めると、ロンドン市街は謎のウイルスの脅威にさらされていた。感染した者は凶暴化し、人を殺したくなる衝動に駆られる悪魔のウイルスである。事態が飲み込めないジムが街を彷徨っていると、物音を聞きつけた感染者達が、一斉に襲い掛かってきた。その時、火炎瓶を投げつけ、感染者達を一掃する女性が現れた。彼女の名前はセリーナ。恐怖と混乱が支配する街での、数少ない生存者である。

 感染者達から逃亡を続けるジムとセリーナ。彼らは逃げ込んだ先のアパートで、フランクと娘のハナの2人の生存者に出会う。フランクは、ラジオ放送で貴重な情報を入手したという。その内容はイギリス軍がウイルスの特効薬を開発した、というものであった。僅かな希望を胸に、4人は旅立つ。

 彼らは軍の駐屯地へと辿りついた。そこでフランクは、頭上に放置されていた死体の血液を浴びてしまい、感染者となってしまった。しかし、娘のハナに襲い掛かろうとした矢先に軍隊の銃弾が彼にトドメを刺す。軍の指示に従い、ジムとセリーナ、ハナの3人は彼らが立て篭もる要塞へと辿りつくが…

 ラジオの情報はデマだった。軍人は己の性欲を解消するために、嘘情報で生存者を集めていたのだ。当然、男であるジムは射殺される運命にあったが、何故か突然バーサク状態になり、軍人達を皆殺しにする。軍人に犯される直前だったセリーナとハンナも救出し、彼らは要塞を後にする。しかし、軍人のボスが放った銃弾がジムの体を貫いた。

 28日後…辛うじて生き延びたジムはセリーナとハンナと共に安息の地で暮らしていた。彼らの頭上を飛行する戦闘機パイロットは、白い布で作られた巨大な「HELLO」のメッセージを発見する。

 レビュー

 一応、カテゴリでは「細菌」になっているが、実はれっきとしたゾンビ映画。感染者は人肉を喰らうわけではないが、全身血まみれで生存者を執拗に追い掛け回すとこなんかは、誰がどう見てもゾンビ。呑気な音楽の中、無人のショッピングセンターで買い物をしたり、軍の施設に感染者が飼育されていたりするシチュエーションはロメロゾンビへの深い愛が感じられた。少なくとも「ドーン・オブ・ザ・デッド」よりは。まぁ、アレはアレで傑作だと思ってますけどね。

 後半の展開(ジムがバーサク化)は、常人と感染者における境界線の曖昧さを描くには必要な展開だったと思うが、少し表現がストレートすぎる気も。その点、ロメロの「ゾンビ」は上手かった。ゾンビと人間、真に凶暴なのはどちらか?というテーマを、ストーリーの進行上に違和感無く描いていたのだから。

 色々と不満もあるのだが、前半の終末感は見事だったし、後半の「死霊のえじき」そっくりな展開もそれなりに楽しめた。そういえば続編も企画中だとか。「28週後...」って何か悪い冗談みたいなタイトルだけど、これにも大いに期待出来そうだ。

 

無人のスーパーでショッピング。いいよいいよ〜

 

希望を感じさせるラスト。たまには良いよね、こういうのも

 

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