ショーン・オブ・ザ・デッド

監督:エドガー・ライト

脚本:サイモン・ペッグ、エドガー・ライト

出演:サイモン・べッグ、ニック・フロスト、
ケイト・アシュフィールド、ディラン・モーラン、
ルーシー・デイヴィス、ビル・ナイ

ストーリー

 何をやっても上手くいかないボンクラ男ショーン。恋人のリズにも愛想をつかされ、同居しているエドと一緒に行きつけのバーで今日も入り浸り。はぁ…なんかどうでもよくなっちゃったなぁ〜と思っていたその時、突然彼らにゾンビが襲い掛かる。

 ショーン達は全く気付いていなかったが、どうやら謎の流感が蔓延しているらしい。感染した者は死に至り、ゾンビなって甦る。とりあえず要らないレコードを投げてゾンビを撃退するショーンとエド。ショーンの母のバーバラ、義理の父のフィリップを救出に行き、元彼女のリズと友人のダイアン、デビッドを連れて、行きつけのバーで立て篭もる計画を考える。

 既にゾンビに噛まれていたフィリップが犠牲となるが、一行は何とかバーへと辿り着く。店内にいたゾンビもビリヤードのキュータコ殴りにして撃破する。安心したのも束の間、実は数分前に感染していたバーバラがゾンビとなり、ショーンは母親の脳天を撃ち抜いた。悲しみに暮れる暇もなく、腹を空かせたゾンビの群れは、ついにバーへと雪崩れ込んできた。ゾンビに臓物を引きずり出され絶命するデビッド。ダイアンもゾンビの群れに飲み込まれ、姿を消した。ショーンとリズは首筋を食いちぎられ重症を追ったエドを連れ、地下室へと向かう。

 「ここに残る」と言ったエドに最後の別れを告げ、地上へと出たショーンとリズ。ゾンビの群れに囲まれ絶体絶命かと思われたその時、爆発音と銃声が轟きゾンビの群れは次々と倒れていく。ようやく動き出した軍隊がゾンビの群れを一掃しているのだ。安堵したショーンとリズはお互いの手を固く握り合う。

  数ヵ月後、リズと共に平穏な日々を送るショーン。リズには内緒にしているが、物置小屋にはゾンビとなったエドが飼われていた 

 レビュー

 ロメロのリビングデッドシリーズをパロったイギリスのコメディ映画。コメディと言っても、中身は近年のゾンビ映画以上に本格的なゾンビ映画であり、「ドーン・オブ・ザ・デッド」よりもゴア度が高め。中でも、クライマックスのデビッドの臓物が引きずり出される壮絶なシーンは「死霊のえじき」のローズ解体シーンばりの迫力があり、コメディだと思って一家団欒で鑑賞していると大変なことになるので注意が必要だ。リビングデッドシリーズお約束である人間同士の争いや、緊張感たっぷりの篭城戦なんかも拝めるので、「ロメロのゾンビ以外は認めねぇ!」という頭の堅いゾンビフリーク達も安心して見ることが出来る良質な作品となっている。

 この映画のテーマはズバリ「友情」。仕事もせずにぐうたらしているエドにショーンは文句一つ言わず付き合っている。周りから「あんな足手まといは放っておけ」と忠告を受けても、駄目な友人を思いやるショーンの姿に強く胸を打たれた。そんなショーンがゾンビとなったエドと一緒にTVゲームをするラストシーンには、そんな彼らの友情が永遠に、それこそ死んでも続くことを予感させている。あぁ…実に感動的じゃないですか。

 

ゾンビとTVゲームする前代未聞のラストシーン

 

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