13日の金曜日
ジェイソンの命日

監督:アダム・マーカス

脚本:ディーン・ローリー、ジェイ・ヒューグリー

出演:ジョン・D・ルメイ、カリー・キーガン、エリン・グレイ、
アリソン・スミス、ケイン・ホッダー

ストーリー

 1992年、クリスタル・レイク。かつて忌まわしい惨劇がおきたこの湖を訪れた女性が何者かに襲われる。殺人鬼ジェイソンがまた現れたのだ。森の中を逃げる女、追い詰めるジェイソン。その時、完全武装した特殊部隊が現われジェイソンを包囲する。女はジェイソンをおびきだすオトリだったのだ。部隊にハチの巣にされ、爆弾を浴びたジェイソンは木っ端微塵に吹き飛んだ。殺されても何度でも蘇るジェイソンのを科学的に解き明かすため、彼の肉片が研究所へと運ばれた。厳重な警備の中、肉片の分析が開始されるが、その中の心臓が突然動き出し…

レビュー

 今まで一度も出てこなかったジェイソンのが唐突に登場したり、同じく存在すら匂わせなかったジェイソンハンターなる人物が出てきて「俺は何年もヤツを追ってきた…」と我が物顔で物語に介入してきたりと、無理矢理シリーズを終わらせる為に用意したであろう、強引な後付け設定の数々が笑いを誘う作品。まぁ、一番笑えるポイントは開始数分で爆死するジェイソンなのだが。このシリーズを毎回観ている人なら、「犠牲者出まくってんだからサクっと特殊部隊でも呼んでジェイソンぶっ殺せばいいじゃん」と心中であまりに大人気ないツッコミをいれた事もあっただろう。だが、それをやってしまっては「13金」としての物語は崩壊してしまうので、シリーズファンは変わり映えのしない内容に呆れながらも、毎度お馴染みホッケーマスクを被ったブ男の動機不明な殺戮劇を楽しんでいたワケだ。

 ところが事件は起きた。最終作の監督はそういったファンの空気が全く読めなかったのか、マジで開始早々ジェイソンを特殊部隊のマシンガンで蜂の巣にしてしまったのだ。しかも迫撃砲のオマケ付きである。木端微塵になったジェイソンは「エイリアン」のチェストバスターを下手糞にパクった不細工モンスターになり、人間に次々と寄生していくのである。ホッケーマスクも鉈もない、ただのオッサンがウガーっと襲ってくる様を1時間近く見せられるのは頭が痛くなってくるが、肉体を保てなくなった宿主が腐敗してドロドロ溶けていく全く必然性の無いグロシーンは気合が入っていてGOODである。

 「13金」としては全く以ってデタラメであり、シリーズのファンが黒歴史にしたくなる気持ちも頷ける無茶苦茶な内容だが、「ヒドゥン」や「遊星からの物体X」のような寄生系ホラーとしては及第点の出来なので、これまでのシリーズとは切り離して楽しむのが正しい鑑賞法なのだろう。脇役の可愛いウェイトレスがいきなりショットガンを乱射する大活躍を見せたり、「死霊のはらわた」の死者の書が意味も無く登場したり、ヒロインの握った短剣が安いファンタジー映画みたいな光の剣に変化したりするなどのバカみたいな展開の数々も好きな人ならツボにハマルだろう。

 

 

空気の読めない監督によって蜂の巣にされるジェイソン!

 

 

この不細工な珍獣がジェイソンの本体だったなんて…

 

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