スライサー

監督:マット・カニンガム、エリック・ガードナー

脚本:マット・カニンガム、エリック・ガードナー

出演:エイミー・ブルックス、レジー・バニスター、
ウェストン・ブレイクスリー

ストーリー

 バラバラに破壊された機械の部品を手に入れた男。彼はそれに取り憑かれ、遂に究極の殺人マシーンを完成させてしまう。しかし、それを動かすにはある物が必要であったー。人間の血が…。 意思を持たないはずの機械。もし、それに悪魔が乗り移ったら…。

レビュー

 キングの「人間圧搾機」を映画化した「マングラー」「マングラー2」に続くマングラー・サーガの第3弾。1作目のプレス機はスクラップにされたが、その残骸をせっせこ集めてオレ流人間ミンチマシーンを完成させた、とある変態オヤジの殺戮劇が描かれる。

 とにかく印象に残るのは目に余るほどのチープな映像。恐らく予算は1作目の10分の1ぐらいなのだろう。全編に渡って薄ぼんやりとした光量の全然足りてないビデオ撮りだし、BGMなんて気の利いたものは無し。当然、スタッフロールも無音。演出も極めて素人臭く、本来ならハラハラすべきシーンが別の意味でハラハラさせられる。主人公だと思ってたヤツがいきなり殺されたり、じゃあコッチが本当の主人公かと思ったソイツも途中で死亡するといった脚本の迷走が凄まじく、劇中の登場人物よりもこんな映画を製作した関係者全員をマングラーに放り込んでミンチにしたくなる。

 物語は、マングラーに取り憑かれた修理工のオヤジがどっかの家から人間を拉致してきて自宅に監禁し、マングラーの餌にするという流れが延々続くが、このオヤジの家というのが一癖あって面白い。玄関の扉はオートロックで開けることが出来ないし、窓は全てレンガで塞がれていて脱出は不可能。ちなみにこの「窓から脱出しようとしたらレンガが!」のシーンは、拉致された犠牲者全員が同じ行動をとるので、何と劇中で3回も見せられることになる。このマングラーハウスに連れてこられた犠牲者が右往左往する様は、近年流行のソリッド・シチュエーション・スリラーの影響を思いっきり受けているが前述した通り演出がタコなので手に汗握る前に眠気が襲ってくる。見るべき点といえば、3代目マングラー様の手造り感溢れる外観。複数の刃物でギッタギッタにするメカニズムはプレス機というよりも正にスライサーで、この邦題のセンスはナイスである。

 

  

3代目マングラー就任。ガラクタを集めて作った努力の結晶

 

マングられたオヤジ。趣味:人間をミンチにすること

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送