マングラー

監督:トビー・フーパー

脚本:トビー・フーパー、スティーヴン・ブルックス、
ピーター・ウェルベック

出演:ロバート・イングランド、テッド・レヴィン、
ヴァネッサ・バイク

ストーリー

 ニューイングランドのライカーズバレー。古びたランドリー工場に、まるで主のように、おぞましく巨大な洗濯用プレス機があった。ある日、工場経営者ガートレーの姪シェリーが手を切り、血がプレス機に飛び散った。それ以来、マシンは人肉に餓えた金属の怪物と化して目覚め、従業員を次々と犠牲にしていく。しかし、プレス機が欲しているのは16歳の処女シェリーの純潔な血と肉。そして全ての秘密はガートレーが握っていた。町の近隣の多くの処女たちが16歳の誕生日に失踪しており、その中にはガートレーの実の娘もいたのだ。何とガートレーは事業の成功の為に悪魔と取引をし、おのれの足ばかりか実の娘まで生贄に捧げ、悪魔の魂を持つマングラーを造り上げたのだった…。

レビュー

 巨大洗濯用プレス機が人間をムシャムシャ食べる、キングお得意のヨタ話をトビー・フーパーが映画化。両脚の無いイカれた工場長をロバート・イングランドが演じ、「悪魔のいけにえ」のキチガイ一家を彷彿とさせる怪演を見せてくれたり、クライマックスでプレス機が火を吐きながら自律走行して追いかけてきたりと、正にフーパーにしか撮れない、破天荒でシッチャカめっちゃかな映画になっている。

 プレス機に巻き込まれた犠牲者はローラーでペラッペラにされた挙句、自動でバッタンバッタンと小さく折り畳まれてゴミ屑同然の姿になってしまう。何ともマヌケな話であるが、画面から血生臭い蒸気がプンプンに漂ってきそうな犠牲者の遺体はかなり衝撃的。何で、プレス機がシーツじゃなくて人間を食ってんのかというと、工場長が自分の両脚と、16歳の娘の肉体をプレス機に捧げ、悪魔と契約を交わしたから。人間の味を覚えたプレス機は、工場職員らをペロリと平らげ、大好物の処女を頂くために16歳になる工場長の姪をも狙っていたのだ。

 物語は、プレス機の殺戮を止めるために奮闘する刑事とオカルトマニアである義弟のコンビを中心に描かれる。クライマックスでは、プレス機に憑いた悪魔を追い払うために悪魔祓いの儀式をするのだが、プレス機のデカイ口の中に十字架や聖水をポイポイ放り投げて大声で適当に呪文を唱えるヤケクソエクソシズムをするシーンは個人的にかなりツボ。しかし、工場職員と一緒にベラドンナ(薬草)入りの胃薬をもペロリンコしていたプレス機には全く通用せず、自らの力でトランスフォームを遂げて大暴走。漫画みたいな目玉をギラつかせて、火を吐いて追い掛けてくるのだからもう無茶苦茶である。そこまでして処女を頂きたいのか…何かもう必死だな、オイ

 尚、信じられないことだが、本作には続編が存在しており、何故かコンピューター・ウィルスになって学生を襲う「マングラー2」、本作の後日談ともいえる「スライサー」の2作品がそうである。どちらも本作の足元にも及ばない平平凡凡なホラー映画なので、本作を観たからといって敢えてレンタルする必要はないと思われる。

 

  

 犠牲者の惨過ぎるミンチ死体もバッチリ写ります

 

  

自律走行して追い掛けてくるプレス機!んなアホな

 

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