シロメ

監督:白石晃士

脚本:白石晃士

出演: 百田夏菜子、早見あかり、玉井詩織、
佐々木彩夏、有安杏果、高城れに

ストーリー

 ある廃墟に“シロメ”という謎の化け物がいるという。そこには不気味なチョウチョのような絵が描かれており、からかい半分でその場所に足を踏み入れたものは、巨大な白目を剥いたシロメによって、地獄に引きずりこまれてしまうらしい……。その地を訪れた多くが、行方不明や、事故死、自殺や発狂に至っているという。実際に、この廃墟ではここ4年の間で6名が不可思議な死を遂げている。ある夜、6人の少女たちは、その存在を確かめるためその廃墟に向かう。だが、次々と超常現象が巻き起こり…。

レビュー

 「ノロイ」「オカルト」を手掛けた白石晃士監督が、今度はジュニアアイドルグループを主役に起用して制作したフェイクドキュメンタリー第3弾。紅白出場の夢を叶える為に、死者が多く発生している廃校に侵入し、“シロメ様”と呼ばれるよく分からん化物の前で歌って踊るという超罰当たりな企画に参加して散々な目に合うアイドルグループを、一発で合成と分かるチープな心霊現象や、大袈裟な芝居で笑いを誘う脇役の面々など、いつもの胡散臭い作風を全開にして描く。

 アイドルグループの素のリアクションをカメラに収める為に、彼女らには映画制作とは告知せずにドッキリを仕掛けて撮影を続けたらしいが、その割には霊感の強いメンバーの1人が絶妙なタイミングで超常現象(ドッキリならそんなものは無い筈だが)に反応していたり、最初は泣きじゃくるほど怯えまくっていた彼女らが、終盤になり急に一致団結して恐怖に立ち向かっていくというカタルシスのある展開があったり、最後の最後で前述した霊感少女が発狂して白目を剥いてジ・エンドだったりと、どう考えても脚本が存在していることは明白。だが、白石作品が秀逸なのは、この脚本が意外と上手く出来ているため、胡散臭いと分かっていても画面に釘付けになってしまう点か。

 出演しているアイドルグループは終始キャーキャー叫んでいるだけなのでストレスが溜まるが、彼女らをひたすらビビらす為だけに存在している語り部のキャラが最高で、どこからともなく颯爽と現れ過去に起こった“シロメ様”関連の惨劇を語りだしたと思ったら、勝手に憑依されてアイドルグループらの前でゲロを撒き散らしたり、白目を剥いて1人で発狂して大騒ぎしたりと、無駄に物語を引っ掻き回してくれて面白い。コイツだけは100点満点

 

シロメ様に祟られて勝手に発狂する語り部。本作の爆笑ポイント

 

紅白出場と引き換えに悪魔に魂を売った“ももクロ”

 

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