キングスパイダー

監督:ジェフ・リロイ

製作:デイビッド・スターリン

出演:リサ・ジェイ、エリック・フランナー、ジェフ・ライアン

ストーリー

 米軍機密を扱うフットヒル兵器実験センター。上等兵が誤って実験ケースを落としてしまい、生物兵器が逃げ出してしまう。その生物兵器とは遺伝子操作で生み出された殺人蜘蛛だった。その殺人蜘蛛は瞬く間に大繁殖。センター内は勿論、ハリウッド大道りを我が物顔で大行進!チャイニーズシアターが、ハリウッドボウルが、そして傲慢なハリウッドの住人たちが殺人蜘蛛の餌食となっていく。米軍は部隊を送り込み事態の収拾を試みたが、殺人蜘蛛の前では成す術も無く犠牲者が増えるばかり。そして米軍は「スパイダー作戦」に突入。装甲車やヘリを出動させ、ついには小型原爆でハリウッドごと殺人蜘蛛を一掃しようと図った。しかしその時、地面が突如として割れ、とてつもなく巨大な蜘蛛「キングスパイダー」がその姿を現した。

レビュー

 数あるアルバトロス作品の中でも屈指のしょっぱさ。まずストーリーが「バタリアン」のパクリ。オマージュではなくパクリ。バカ男が半信半疑で開けてしまったケースで町が大パニックに陥るのも一緒なら、ケースに書いてある番号に電話して救援を求めるのも一緒。核で町ごと消し去る軍の対応も一緒。登場人物が全員死亡するのも一緒。あまりのしょっぱさに涙が出てくるが、この映画がゴミなのはこれだけのせいではない。

 巨大蜘蛛のCGは目を疑うほどの酷い出来だし、軍の戦車やヘリコプターは980円ぐらいで売ってそうなラジコンを使用。途中、やけにリアルなヘリコプターが飛行しているシーンがあるが、これは空を飛んでいた本物のヘリコプターを盗撮したから。同じように、本物の災害映像を流して「ハリウッドを巨大蜘蛛が襲撃しています!」なんて不謹慎な台詞をバックにいれたりもしている。「ロケットランチャーを使うぞ!」と言って取り出したのはパイプ管みたいな筒。一体、それで何を撃とうというのか。凄い、凄すぎるぞ「キングスパイダー」。しかも、どういうワケかスタッフ連中は猛烈なアンチハリウッドのようで、軍の誤爆でハリウッドが滅茶苦茶になっているのにも関わらず、「何人死のうが構わん、ハリウッドは身内で固まった腐った町だ!」という上官の物騒極まりない台詞で全てが容認されてしまう。そして案の定、ハリウッドが完全に壊滅して映画は終わるのだ。

 要するにこの映画は、ハリウッドに相手にしてもらえないクリエイター連中が作った、彼らなりの復讐劇だったのだろう。それならば、いっそのこと暴走の限りを尽くし、巨大蜘蛛がスパイダーマンの四肢を捥ぎ取るくらいのヤンチャが欲しかったところなのだが。

 

 

こら!モノホンの災害映像を使うな!

 

 

どう見てもただの筒だがロケットランチャーらしい

 

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