サンゲリア

監督:ルチオ・フルチ

脚本:エリザ・ブリガンティ

出演:イアン・マッカロック、ティサ・フォロー、
リチャード・ジョンソン、オルガ・カルラトス

ストーリー

 ボートがNYの海を漂流している。調査のために乗り込んだ警官は、中に潜んでいたゾンビによって食い殺される。もう1人の警官によってゾンビは射殺され、殺された警官の死体は検死解剖へと送られる。事件は闇に葬られたかに見えたが、ボートの持ち主の娘であるアンは、事件の真相を確かめるためにボートへと潜入をする。そこで新聞記者のウェストに出会い、彼がボート内で見つけたと思われる手紙を受け取る。「私はマツール島で謎の奇病に感染し、モルモットにされている」そう記された内容は、アンの父親がアン宛てに出したものであった。2人は捜索の為、マツール島へと向かった…。

レビュー

 「ゾンビ」の模倣作と言ってしまえばそれまでだが、容赦の無い、それでいて芸術的な残酷描写がコアなファンに熱狂的な支持を得ている。ルチオ・フルチという監督は基本的に残酷描写だけをネッチリと時間をかけて撮り、肝心のストーリーは「地獄の門が開いたら大変なんだぜ」の一言で片付ける凄い監督なのだが、本作「サンゲリア」のストーリーは相当練られている方である。と言っても、ゾンビvs鮫のバトルを脈絡も無く挿入したり、骨も残ってなさそうな数百年前の死体が土中から突然復活してきたりと多少雑な部分もあるのだが、何より驚きなのがラストのオチへの伏線がちゃんと張ってあること。これ以降のフルチ作品を見れば分かるが、どれも突拍子の無い上にシュールすぎて理解不能なオチばかりなのである。まぁ、それがルチオ・フルチの持ち味でもあるのだが…

 尚、本作を見てパクリだと激怒したダリオ・アルジェント「ゾンビ」の出資者)がフルチに抗議文を送ったそうだが、フルチは 「ゾンビは貴様の専売特許じゃ無い。昔からハイチとキューバのモノだ!」 と逆ギレしたのは有名。実にフルチ映画らしいエピソードである。

 

鮫からマジ逃げするスタントマン。お疲れ様です

 

この腐れっぷりがフルチゾンビ最大の魅力

 

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