ジョーズ

監督:スティーヴン・スピルバーグ

脚本:ピーター・ベンチリー、カール・ゴッドリエブ

原作:ピーター・ベンチリー

出演:ロイ・シャイダー、ロバート・ショウ、リチャード・ドレイファス、
ロレイン・ゲイリー、マーレイ・ハミルトン

ストーリー

 舞台は平和な観光地アミティ。ある初夏の日、砂浜に女性の遺体が打ち上げられる。遺体の損傷は著しく、獣に食いちぎられたような痕跡も見られた。警察署長のブロディは、この事件を人喰い鮫の仕業と判断。海岸の閉鎖を要求するが、貴重な収入源である海水浴客を失うとして、市長に猛反発を食らってしまう。

 ブロディの心配も虚しく、第二の犠牲者が出てしまった。被害者の母親に激しく非難され、責任を感じたブロディは海洋学者のフーパー、鮫狩りのプロフェッショナルクイントと共にオルカ号へ乗り込み、「打倒巨大人喰い鮫」を胸に沖合いへと旅立つ。

 樽作戦、毒針作戦はことごとく失敗に終わり、オルカ号を巨大人喰い鮫が襲撃する。フーパーは海底で行方不明となり、クイントは鮫に下半身を食される。オルカ号は完全に沈没。 絶体絶命のブロディは最後の賭けに出る。オルカ号に積まれていた酸素ボンベを鮫にくわえさせ、向ってくる鮫にライフルを構えた。笑え畜生!最高にイカした台詞と共に引き金を引くブロディ。鮫は木端微塵に吹き飛んだ。一仕事を終えたブロディはちゃっかり生きてたフーパーと共に陸を目指して泳ぎだすのであった。

レビュー

 恐怖演出、サスペンス、人間ドラマ、冒険アクション。全てにおいて一級品の超娯楽大作である。謎の殺人事件から始まり、巨大鮫の襲撃で観客を散々ビビらせた後に物語は急変。ムサイ男三人組が鮫退治に乗り出す冒険活劇へと移行する。ジョン・ウィリアムズ作曲の音楽も、ズンズンズンズン言ってた前半から大きく変化し、飛び抜けて明るい曲調へと広がりを見せる。追われる者から追う者へ。主人公ブロディの胸の高揚感を、観客はリアルに体感することが出来るのである。

 絶望的な状況であるにも関わらず、登場人物が平気でユーモアを飛ばすのは「ジュラシック・パーク」などの、後のスピルバーグ作品でも伺えるお馴染みの状況描写だが、本作の最大の魅力はソコに尽きると思う。例えばこんなシーンがある。巨大鮫が出現し、フーパーはテンパりながらブロディに言う。「もっと前に出ろ!」何故?と聞き返すブロディにフーパーはこう答える。人間と大きさを比べたい!危機的状況でもお構いなしに炸裂するフーパーの鮫キチガイっぷり最高のシーンだ。

 一瞬の隙も無いストーリー構成も去ることながら、これを元ネタにした「トレマーズ」のような怪作を次々に生み出したという意味でも、正にモンスター映画界の神ともいえる作品である。

 

笑え畜生!

 

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