ヘル・オブ・ザリビング・デッド

監督:ヴィンセント・ドーン

脚本:クラウディオ・フラガッソ

出演:マルグリット・イブリン・ニュートン、
フランコ・ジェラルディ、ロバート・オニール

ストーリー

 ニューギニアの施設で研究中のガスが漏洩した。ガスを吸った者はゾンビとなり、人を喰らう。研究所の職員は全滅し、悪魔のガスは成層圏にまで達した。

 TVクルーのリサとマックスは、任務遂行中のSWAT隊員に同行し、ニューギニアへと訪れた。現地ではガスの影響で土人ゾンビが大量に発生していた。1人、また1人と餌食になる隊員達。どうやらSWAT隊員の任務とは、事の発端となった施設へ行き、全ての証拠を隠蔽することだった。

 施設へと到着する一行。そこで明かされた「スイート・デス計画」。あの悪魔のガスは、増えすぎた人類を共食いさせるための兵器だったのだ。しかし、施設に溢れ返るゾンビに全員が皆殺しにされ、事件は闇へと葬り去られた。

レビュー

 思い出すのも嫌になるくらい絶望的な映画。80年代に量産された「ゾンビ」の模倣作の1つだが、その徹底したパクリ精神は他作品に追随を許さない。登場人物がSWAT隊員とTVクルー、ゾンビは顔面を青白く塗っただけのお手軽メイク、BGMは無断で使用したゴブリンの曲。知らない人が見たら本気で「ゾンビ」の続編なのかと思ってしまうくらいの真似っぷりだ。しかし、登場人物が次から次へとゾンビの餌食となり、死んでいくだけのストーリーなので「ゾンビ」に込められた消費社会への警鐘のメッセージ性は無い。ヴィンセント・ドーン監督にしてみれば、死体が蘇って襲ってくる話にそんな小難しいテーマは要らなかったのだろう。代わりにあるのは、絶望に満ちた救いの無い物語と、ゲンナリするほど汚らしいゴア描写である。

 何よりも驚かされるのがヒロインの死にっぷりだ。ゾンビに舌をぶっこ抜かれ、口から拳を無理矢理入れられ、眼球を内側から押し出される。なんかキチガイみたいな文章だが、実際にその通りの惨劇が起こっているので仕方がない。ここまで無残な殺され方をするヒロインは本作ぐらいなものだろう。

 

(注) ヒロインです

 

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