デモンズ3

監督:ミケーレ・ソアヴィ

製作:ダリオ・アルジェント

出演:トマス・アラナ、バーバラ・クピスティ、アーシア・アルジェント

ストーリー

 中世に魔女狩りと称して大虐殺があった。現在では女達が埋められたその場所に、立派な教会が建てられていた。書庫の整理に雇われたエヴァンは、修復作業を担当するリサから謎の羊皮紙を入手し、この場所に眠る大いなる力に惹かれていく。そして、ついに地下の封印を解いてしまい、悪魔を復活させてしまう。その後、次々と不可解な出来事が起こり、番人が削岩機で自殺を遂げたのをキッカケに、教会の扉は固く閉ざされてしまった…。

レビュー

 これを「デモンズ」シリーズに分類していいものか甚だ疑問ではあるが、悪魔化に憑依された人間に引っ掻かれた犠牲者が、疫病に感染するという展開だけは辛うじてデモンズっぽい。それに、当初は正式な「デモンズ」シリーズの続編として企画されていたのだから、あながち無関係とも言い切れないだろう。おまけに本作、これまでの「デモンズ」シリーズより遥かに出来が良かったりするのだから、まったくランベルト・バーヴァが哀れでならない。

 ストーリーそのものは悪趣味の極みであり、「インディ・ジョーンズ」に出てくる遺跡さながらの仕掛けが施された曰く付きの教会を舞台に、突然閉じ込められてしまったウェディングドレス姿のモデルや、社会科見学に来ていた子供たち、ナイスコンビで憎めない老夫婦などが全員狂って死ぬ。ジョーンズ博士ばりの探求心で教会の謎を探る主人公は物語の序盤で悪魔に憑依されてしまい、普通の映画であれば愛の力で主人公を正気に戻す役回りであるヒロインも、特にこれといった行動を起こさずに結局2人とも死ぬ。特に圧巻なのが脱出の道を模索し続ける若いカップルの2人で、教会の地下室の地面をトンカチで叩いていたらいきなり底が抜けて地下鉄に跳ねられて死ぬ。不条理もここまでくると芸術に変わるのだ。

 前作で、脇役ながら強烈な印象を残したアーシア・アルジェントだが、本作では教会からの脱出路を唯一知っている少女という非常にオイシイ役回りを演じており、最後に生き残るのも彼女だけという優遇っぷりである。悪魔に憑依された親父に汚い口は洗ってやる!と罵られながら口に石鹸を塗りたくられる熱演は、後に実の親父であるアルジェントの映画で無茶苦茶な目に合わされる序章になっているので要チェックである。

 

多分、この頃が一番可愛いアーシア嬢

 

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