デモンズ

監督:ランベルト・バーヴァ

製作:ダリオ・アルジェント

出演:ナターシャ・ホーヴェイ、ウルバノ・バルベリーニ、
カール・ジニー、フィオーレ・アルジェント

ストーリー

 女子大生のシェリルは、地下鉄で不気味な仮面を被った男から映画の試写状を渡され、友人のキャシーと共に指定の劇場「メトロポール」へと向かう。席に付くと「デモンズ」というタイトルの映画が始まった。馬鹿な若者が面白半分にノストラダムスの墓を暴き、復活した悪魔に皆殺しにされていくという内容であったが、上映開始から数分後、映画と全く同じ惨劇が劇場でも起こった。劇場に飾られていた仮面を冗談で被った女性がデモンズと化し、殺戮を始めたのだ。劇場の扉は固く閉ざされてしまい、逃げ出そうにも逃げ出せない。殺された人間もデモンズ化し、徐々に数を増やしていった。

 シェリルとキャシーは、劇場で知り合ったジョージとケンと共に脱出の道を模索するが、精神に異常をきたしたキャシーがデモンズとなり、背中からアキロンの大王が誕生した。アキロンに引っ掻かれたケンは感染してしまい、ジョージが日本刀で止めを刺す。友人の仇を討つため、ジョージはバイクに跨り、劇場内を爆走。日本刀を振り回し、手当たりしだいにデモンズを切りまくった。

 やがて、空からヘリコプターが降ってきた。ラッキーとばかりに天井に開いた穴から脱出をするシェリルとジョージだが、そこに地下鉄で出会った仮面の男が現れる。死闘の末、仮面の男を倒すことに成功するが、外の世界は既にデモンズで溢れ返っていた…

レビュー

 巨匠マリオ・バーヴァのダメ息子、ランベルト・バーヴァが手掛けたマカロニゾンビ映画の問題作。デモンズの造型や、映画と同じ惨劇が劇場でも起こるというアイディアは素晴らしいものの、致命的な演出の悪さにより、それが面白さに直結していない。本編とは関係の無いところで、チンピラがヤクでラリってるシーンを長々と挟んだ割には、そいつらが本編に一切絡まずに全滅したり、主人公を脱出させるためだけに、ヘリコプターを空から降らせるというミラクル連発のストーリー展開を見ていると、残念ながらランベル・バーヴァの才能の無さを認めざるを得ない。

 本作には“アキロンの大王”という名前の、ボスキャラの風格を漂わせる角を生やしたゾンビが登場する。キャシーの背中から生まれ、ケンを引っ掻いた後に放置プレイされるという究極の出オチで終わったと思われがちだが、実はその後もサブリミナル効果の如く、チラチラと登場しているのを御存知だろうか。ジョージが日本刀を片手にバイクで爆走している中、よーく目を凝らして見てみると、デモンズ軍団に紛れて角を生やした奴が一匹紛れ込んでいる。奴が大王なのは一目両全だが、さらにその後の展開を注意深く見ていると衝撃の真実が発覚する。なんと、大王はヘリのローターに巻き込まれて死んでいたのである。意味深に登場させたキャラを雑魚キャラの如く瞬殺。それがランベルトクオリティ。つくづく愚息の名に恥じない男である。

 

アルジェントの長女、フィオーレ・アルジェントも出てるよ!

 

コマ送りで見ると分かるアキロン大王絶命の決定的瞬間!

 

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