チルドレン・オブ・ザ・デッド

製作:ジョン・A・ルッソ

監督:トー・ラムジー

脚本:カレン・L・ウルフ

出演:トム・サビーニ、マーティ・スチフ、ダミアン・ルバラ

ストーリー

 1968年に起きた金星探査衛星墜落による死体蘇り事件は辛くも人類の勝利に終わり、人々はゾンビのことは忘れかけていた。しかし、1986年に悪夢は再び起きた。刑務所内のリンチで死んだはずの連続殺人鬼アボット・ヘイズがゾンビ軍団を引き連れ、人類に襲い掛かってきたのだ。傭兵ヒューズと保安官ランドルフらの活躍により、奴らを一掃することが出来たが、死者を甦らせた張本人であるヘイズは逃がしてしまったヘイズにやられ、重症を負ったヒューズにランドルフは躊躇いながらも引き金を引く。その後、納屋に隠れていた子供達は無事救助されるのだった。

 14年後。若者を乗せたミニバンがヘイズの襲撃を受け崖から転落、全員死亡する事故が起きた。若者は14年前の事件で救助された子供達である。更にヘイズは彼らの眠る墓を荒らし、死体に噛み付いてゾンビへと変異させた。そして1年後。ヘイズは再びゾンビ軍団を引き連れて人類に襲い掛かってきたのだった…。

 レビュー

 終盤でランドルフが語る金星探査衛星墜落による死体蘇り事件。これは紛れもなくロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」(以下「ナイト〜」)のことである。要するに本作は、あの事件が完全に収束した世界で、「ゾンビ」とは違う別の未来を描いた作品なのだろう。

  しかし、残念ながら映画の内容は愚の骨頂である。死んだはずの殺人鬼がゾンビとなり、人間に復讐をするという終末感ゼロのストーリーはゾンビ映画ファンの期待している展開を全て裏切ってくれるどうやら脚本を書いたのはどっかのド素人のようで、展開に起伏というものがない。殺人鬼が現れ、どっかのバカを襲ったかと思えば「〜年後」のテロップが出てきて、今度は別の時代のバカがダラダラと襲われる。ラストには、増えまくったゾンビを一掃する熱い展開があるのだが、篭城戦の「ろ」の字も拝めないようなグダグダな死闘。ここまで退屈な映画をつくった奴は誰じゃい、と思ってスタッフを調べてみたら、なんと「ナイト〜」でファースト・ゾンビを演じたことで有名になったビル・ハインツマンの名が。

 この男、以前にも「ナイト〜」無断でリメイクした「フレッシュイーター ゾンビ群団」なるものを製作し、熱心なロメロファンから総スカンを食らったことがあったが、まさか今回の件にも絡んでいたとは…。更に、製作でクレジットされているジョン・A・ルッソは「ナイト〜」でロメロと一緒に脚本を執筆した人物として有名だが、蛇足としか言いようのない追加シーンを撮って音楽を好き勝手にいじくり回した「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド最終版」を製作して、やはりロメロファンから総スカンを食らった男である。過去の遺産を食い潰して生きる彼らは、映画に出てくるゾンビ以上にゾンビな連中であるといえよう。っていうか、サビーニ!お前も楽しそうにゾンビ狩りしてんじゃねぇぞ!

 

こんなとこでも登場のサビーニ様。いい加減仕事選べ

 

図々しいことにロメロ三部作とリンクしてます

 

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