キャビン・フィーバー

監督:イーライ・ロス

脚本:イーライ・ロス、ランディ・パールスタイン

出演:ライダー・ストロング、ジョーダン・ラッド、ジェームズ・デベロ

ストーリー

 学生生活最後の夏休みを楽しむため、森のキャビンでパーティに興じるポール、カレン、バート、マーシー、ジェフら5人の若者達。しかし、血だらけの男が突然現れ状況が一変する。男は追い払ったものの、翌日になってカレンが体調不良を訴える。彼女の太股は、ズルズルに剥け、血と膿に塗れていた。それが正体不明の感染症だと気付いたポール達は、カレンを外の小屋に隔離する。

 お互いの体をチェックし、発病していないかを確認しあう一同。しかし、昨夜現れた血だらけの男に触られていたバートは発病し、大量に吐血する。単身、助けを求めるために町の雑貨店へと駆け込むバートだが、雑貨店にいた少年がいきなり空手を披露パンケーキに見えたバートの手に思いっきり噛み付く。すると、「息子に感染させたな!」と店の親父がブチ切れた。仲間を引き連れ、バートを執拗に追跡する。一方、ジェフは「感染したくないから誰も近づくな」と1人森の中に消える。残されたポールとマーシーは不安感を紛らわすためにファックする

 昨夜の男が貯水池に浮かんでいるのを発見したポール。しかし、自分も貯水池に落ちてしまい、感染は確実であった。シャワーで体を洗っていたマーシーも、自分の皮膚がズル剥けになっていることに驚愕。そして、感染し凶暴化した犬に食い殺されてしまう。ポールは辛うじて犬を射殺するが、隔離していたカレンも喰い散らかされ、無残な姿になってしまった。

 店の親父から逃走中のバートはキャビンへと戻る。待ち伏せを試みるが、無残にも射殺されてしまった。だが、ポールがドライバー1本で相手を捻じ伏せ仇を討つ。店の親父が乗っていた車に乗り込み、病院へと急行するが、鹿と激突して大破。激しい吐血を繰り返すポールはパーティ中の若者と遭遇し、全てを台無しにする

 ようやく病院へと辿り着いたポールだが、謎の症状に医者もお手上げ。これ以上、感染を広めないためにと警官に連行される。一方、唯一感染を逃れて大喜びのジェフも警官隊により射殺。仲間の死体と共に燃やされるのであった。

 そして、ポールは警官により川に捨てられていた。その川の水をすくい、レモネードを作る子供達。トラックで街へと運ばれる天然水。再び、惨劇が始まろうとしていた…

レビュー

 過去の名作ホラーへのオマージュが満載の細菌パニックホラー。宣伝では「恐怖は感染し、友情は朽ちていく…」と何やら重苦しいムードを醸し出していたが、はっきり言ってそんなのは前半だけ。空手少年の登場を皮切りに、物語の悪ノリ具合は次第にヒートアップし、全く救いのない結末に向けてハイテンションで進行していく。へタレだった主人公が、ドライバー1本で相手を捻じ伏せる超戦士に変貌したり、ギターでブン殴られた衝撃で、吹いていたハーモニカを横に飲み込んだ犠牲者が叫ぶたびに「ファー♪ファー♪」と美しい音色を奏でるシーンなんて完全にギャグこの監督、悔しいがギャグのセンスはかなりのものである。

 「ピーター・ジャクソン大絶賛」の宣伝文句で気付くべきであったが、ようするに本作はそういう映画なのである。だが、観終わった後の胸糞の悪さは「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」さながら。この胸糞悪さが70年代ホラーの特徴を上手く再現していると思う。しかし、「マーダー・ライド・ショー」「クライモリ」といい、最近のホラー映画はこんな作品ばかりなのは気のせいだろうか?

 

その後のフォローが一切無いカラテ少年

 

燃やされる若者達。あー胸糞悪い

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送