エイリアンvsプレデター

監督:ポール・W.S.・アンダーソン

脚本:ポール・W.S.・アンダーソン

出演:サナ・レイサン、ラウル・ボヴァ、ランス・ヘンリクセン

ストーリー

 ウェイランド社は南極の下に存在するピラミッドを調査するため、各分野のエキスパートを招集する。レックスを含む調査隊一同はピラミッドへと到着するが、何かの仕掛けを作動させてしまい閉じ込められてしまう。同じ頃、プレデターが地球へと降り立ち、ピラミッドへと侵入していた。ピラミッド内に生殖するクイーン・エイリアンが産卵を始める。生まれた卵は「儀式の間」へと運ばれ、隊員は生贄となる。やがて胸から飛び出した成虫は、プレデターとの壮絶な闘いを開始した。

 数千年前。プレデターはペットのエイリアンを連れ、地球へと降下した。人類に建造技術を教え、ピラミッドを作らせたのだ。その後は百年ごとに地球へと訪れ、成人の儀式のためにエイリアンを狩る。レックス達は彼らの儀式に巻き込まれていたのだ。もはや絶体絶命。 しかし、偶然エイリアンを仕留めたレックスはプレデターに戦士として認められ、共にクイーン・エイリアンとの決戦を繰り広げる。死闘の末、なんとかクイーンを海中に沈めることに成功するが、重症を負ったプレデターは仲間に回収され、宇宙へと帰って行くのだった。

レビュー

 時間軸的には「プレデター2」の後で「エイリアン」よりも前の話。ここに登場するウェイランド社は後にユタニ・カンパニーと合併し、「エイリアン」でエイリアン捕獲をリプリー達に命じることになる。つまり本作で初めて、ウェイランド・ユタニ社がエイリアンを必要以上に欲しがっていた理由が明らかになるのである。他にも「エイリアン2」「エイリアン3」のビショップのオリジナルが登場し、指の間をナイフでトントンする得意技をさり気なく披露するシーンもあり、シリーズのコアなファンがニヤリとするシーンがてんこ盛り。だが、2大モンスターの対決映画としては少々不満の残る出来なのが残念である。

 両者の対決はほとんど一瞬で決する。エイリアンの尻尾でプレデターが一撃死。プレデターの手裏剣でエイリアンが一撃死。お前ら油断しすぎクイーンとのラストバトルもヒロインが加勢していたので正当な対決とは言えない。やはり、人間やめるどころか生き物すらやめちゃったジェイソン、フレディの対決に比べると、かなり物足りないものを感じてしまう。また、冷酷非道な狩人であるプレデターが、ヒロインに武器を作ってあげたり、「コレ、爆発するよ、ドカーン」をジェスチャーで表現したり、一緒にソリに乗って綱引きをしたりするシーンは誰がどう見てもギャグであり、硬派な印象の強いプレデターのイメージ像が完全に崩壊してしまったのもファンとしては実に悲しい。

 それにしても驚かされるのが、登場人物の無個性っぷりだ。まるで、殺す為だけに登場させたような感じで、感情移入もクソも無い。せっかく、息子を想う気弱な隊員や、「エイリアン2」のバスクェスを彷彿とさせる強気な女隊員を登場させたのだから、それぞれの見せ場くらい作って死なせてやっても良さそうなものなのだが…。良かったのはビショップオリジンの死に様ぐらいなものか。

 

  ビショップオリジン。「人間もやるね…」な最期を見せる     

    

 

ジェスチャーで人間と意志疎通を図るプレデター

 

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