パラサイト

監督:ロバート・ロドリゲス

脚本:ケビン・ウィリアムソン

出演:イライジャ・ウッド、ジョシュ・ハートネット、
ジューダナ・ブリュースター、ショーン・ハトシー
クレア・デュヴァル、ローラ・ハリス、ロバート・パトリック

ストーリー

 ある日、いじめられっ子のケイシーはグラウンドから謎の物体を発見し、研究室に持ち帰ってしまう。それは今まで見た事も無い新種生物の死骸であったが、この物体に水をかけると、水を吸収した物体は変形して動き出してしまった。そして、ケイシーは、周囲の教師や友人の不可解な行動に気付く。全ては謎の寄生生物の仕業だと確信したケイシーは、クラスメイトのジーク、スタン、ストークリー、デライラ、そして新入生のメアリー・べスらと協力し、寄生生物との戦いを決意する。

 仲間が次々と寄生されていく中、新入生のメアリー・べスがその正体を現す。実は、彼女こそが親玉だったのだ。一人残されたケイシーは、最後の戦いに挑み、見事弱点のドラッグを注射して親玉を倒し、寄生生物を殲滅することに成功した。

レビュー

 今をときめく若手スターが結集したB級SFホラー。ストーリーのプロット自体は、よくある寄生エイリアンモノに忠実で、分かりやすく言えば中坊向け「遊星からの物体X」である。しかし、そこは「フロム・ダスクティルドーン」のロバート・ロドリゲス。まともな展開で済むはずが無い。誰が寄生されているのか分からない、一体誰を信用していいのか?という本来なら重苦しい筈の展開を、独自のユーモアのセンスで強引に押し切り、妙に能天気なノリでラストまで突っ走っている。

 その代表とも言えるのが、寄生生物唯一の弱点として設定されているドラッグだろう。物語中盤で、1人1人鼻からヤクを吸い込んでテストをする「遊星からの物体X」の血液検査を彷彿とさせるシーンがあるのだが、当然、寄生されていない正常な人間はラリってしまうワケで、最終的に大半の人間がゲラゲラ笑い転げる事態に陥ってしまい、単なるドラッグパーティ化してしまうのが実に可笑しい。寄生生物の親玉であるメアリーがこのテストに引っ掛からなかったのも、鼻に蓋が付いていたからというテキトーな種明かしで、無理矢理観客を納得させる手腕には感服である。

 ラスボスを倒せばみんな元通りという都合の良すぎる設定も、本作の能天気なティストにマッチしていると思う。首がブッ飛んでタコになったり、指を切断されて眼球に注射針を刺された連中も、エンディングでは何食わぬ顔で登場している。だが、シャワー室で腐ったババァや、脳天撃ち抜かれた挙句にヤクでドロドロに溶かされたババァに関しては一切言及されていない辺りが本作のテキトーさを的確に表していると言える。

 結局のところ、過去のSFホラーのオマージュのみで構成された凡作であり、自信を持って面白い!とは言い難い作品ではあるが、高校の休み時間に隅っこでSF小説を読み漁っていた私みたいな人間にとっては心の底から楽しめる作品であることを約束しよう。

 

あ〜あ…頭がタコになっちゃって…

 

戻ったの!?

 

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