SUPER8
スーパーエイト

監督:J.J.エイブラムズ

脚本:J.J.エイブラムズ

製作:スティーブン・スピルバーグ、J.J.エイブラムズ

出演:ジョエル・コートニー、エル・ファニング、
ライリー・グリフィス、ライアン・リー 

ストーリー

 保安官の父と暮らす14歳の少年ジョーは、突然の事故で母親を亡くし、心に深い悲しみを抱えていた。ある夜、親友チャールズの8ミリ映画を手伝うために、夜中にこっそり家を抜け出して仲間たちの所へ向かうジョー。仲間の中には密かに想いを寄せるアリスの姿もあった。アリスが親に内緒で運転してきた車に乗り込み、駅に到着した6人の少年たち。列車の通過に合わせて撮影を始めると、突然、車が突っ込み大事故が発生してしまう。あたり一面が炎に包まれ、轟音が鳴り響く中、取り残された8ミリカメラが写したものは貨物コンテナの中から強大な力で外へと出ようとする“何か”だった…。

レビュー

 極端に情報量の少ない、謎めいた予告編で全世界の映画ファンを惹きつけたが、肝心の本編は何がしたかったのかサッパリ分からない支離滅裂な出来で、2011年最大の釣り映画としても記憶に新しい作品。エイブラムズが敬愛するスピルバーグ作品をごちゃ混ぜのごった煮にした闇鍋状態の映画なので、「ジョーズ」のように中々スクリーンに姿を現さない怪物が「ジュラシック・パーク」ばりの残忍さで人間を食い散らかしたと思えば唐突に「ET」よろしく少年と心を通わせ最後は「未知との遭遇」っぽく地球を去って行くという理解に苦しむ内容になっている。登場するエイリアンはエイブラムズが手掛けた「クローバーフィールド/HAKAISHA」の怪獣に酷似しており、(あの映画の前日譚という説もあり)引っ張った割には面白味の欠けるデザインで大いにガッカリさせられた記憶がある。

 だが、家族に問題を抱える少年少女らを中心とした人間ドラマは悪くなく、主人公が死んだ母への依存を断ち切るラストのシーンは爽やかで感動的な余韻を残す。また、少年らが劇中で撮影している自主制作映画が「ヘル・オブ・ザ・リビング・デッド」「サンゲリア2」の設定を彷彿とさせるまさかのマカロニ風ゾンビ映画で、死体をゾンビ化させる有害物質を垂れ流してる企業の名前が“ロメロ化学”なのも笑ってしまった。何と、スタッフロールではこの自主ゾンビ映画を全編観ることが出来るという嬉し過ぎるオマケがあり、本編よりもスタッフロールの方が遥かに面白くね?と思ったのは自分だけではあるまい。

 

何だか面白味に欠けるエイリアンのデザイン

 

少年らが撮影している本格ゾンビ映画。こっちの方が面白い  

 

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