悪魔の嵐

監督:クレイグ・バクスレー

脚本:スティーブン・キング

出演:ティム・デイリー、コーム・フィオーレ、
デボラ・ファレンティーノ

ストーリー

 メイン州に位置するその小さな孤島は、かつてない強大な嵐に襲われようとしていた。島の住民が嵐に備えていたまさにその時、女性の惨殺死体が発見される。現場には犯人と思われる人物が残っていたが、人と呼ぶにはあまりに不気味な姿をしていた。その男は自らをリノージュだと名乗り、この前代未聞の嵐は自分の仕業だと告げる。そして「要求に応じれば嵐と共に去る」と村民に選択を迫るのだった。果たして彼の要求とは?

レビュー

 キング書き下ろしによるTVミニシリーズ。空前の嵐に見舞われた孤島を舞台に、嵐と共にやってきた人間の姿を借りた悪魔が島民をパニックに陥れるという、キングお得意の“隔絶された場所でてんやわんや系”作品。我が国では2000年の12月にNHKで放送されており、当時高校生だった自分は、ついに「霧」のような作品が映像で見れる!とワクワクしながらTVの前にかじりついていたのも懐かしい思い出である。

 悪魔は嵐と共に島に居座り続け、島民を次々と殺害する。殺害現場には悪魔の残した「望みのものを与えよ、されば立ち去る」というメッセージ。どうやら「望みのもの」を渡さなければ、島民全員が殺されてしまうらしい。一体、「望みのもの」は何なのか?それが悪魔の口から明かされた時の絶望感は、マスター・オブ・ヒトデナシであるキングの本領が発揮されていて本当にお見事としか言いようがない。「クージョ」といい「ランゴリアーズ」といい、相変わらず何の躊躇いもなく子供を犠牲にすることが好きなオッサンだなあ、と感心してしまった。

 「黙秘」として映画化もされた「ドロレス・クレイボーン」と同じリトル・トール島を舞台にしているので、登場人物の口からドロレスの起こした殺人事件が語られたり、事件後に島民の起こした行動こそが、悪魔がこの島に目を付けた理由と密接に関係していたりと、別作品と微妙にリンクさせているところが実にキングらしい。4時間半という長さの作品であるが、ここは長編小説を読むような気分でじっくり腰を据えての鑑賞がオススメである。

 

嵐と共にやってきた男の正体は悪魔レギオンだった

 

子供が犠牲になる欝エンド。このヒトデナシ!

 

 

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