アイス・ステーション

監督:ダン・バーク

脚本:アダム・グロスマン、ダリル・ソラース

出演:フェイス・フォード、クレイトン・ローナー、
チェイス・マスターソン、ダミアン・チャパ

ストーリー

 ある日、アメリカ国防省が極秘に建設した南極のエレバス基地から救難信号が送られ、軍はサム・ケイジ大尉等2名を派遣する。そこで聞かされたのは、基地の司令官シリング博士が地下鉱脈で“何か”を発見し、その後シリングが次々と部下を惨殺したという惨い現実。真相解明のために地下鉱脈へ向かうケイジ達に、襲い掛かる恐怖―。果たしてシリングの行方は?彼らが目の当たりにした真実とは!?

レビュー

 この邦題からは全く想像が付かないが、「ブロス やつらはときどき帰ってくる」「ブロス・リターンズ やつらはふたたび帰ってくる」に続く、ブロスシリーズの3作目にあたる作品。原作となっているのは10年前に兄貴を不良軍団にリンチ死させられた主人公を襲う悪夢を描いた短編であるが、例によってキングをガン無視して勝手にシリーズ化されてしまった結果、やつらは帰ってこなくてもいいのに何度も帰ってくる羽目になってしまった。なので、邦題は分かりやすく「ブロス・レザレクション やつらはいつでも帰ってくる」とかにしておいてくれた方が有難かった気もする。

 ミリタリーポリスを主人公に据え、極寒の南極基地を舞台に繰り広げられる物語は「遊星からの物体X」から予算と緊張感を取っ払ったような悲惨な出来。主人公が過去に大切な恋人を殺されていることや、その殺した人物が再び主人公を苦しめているという点に辛うじてブロスらしさが窺えるが、死んだ隊員が何故か全員ゾンビになって襲ってくる超展開や、主人公が悪魔と人間のハーフだという中2病要素が加味されてしまい、原作とは全く無関係の別作品に着地してしまっている。ホラー演出もいまいちパッとせず、だからといって銃器で悪魔軍団と激しく戦うようなアクションにも昇華しきれていない。終始グダグダの密室劇が続き、最後は何の捻りもないハッピーエンド。心に残るのは「お願いだからもう2度と帰ってこないでくれ」という切実な思いだけだ。

 

 主人公は軍人だが、銃器も悪魔相手では意味ナシ

 

過去に殺された恋人。ここだけはブロスの基本設定を継承

 

 

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