死霊のはらわたV
キャプテン・スーパーマーケット

監督:サム・ライミ

脚本:サム・ライミ、アイバン・ライミ

出演:ブルース・キャンベル、エンベス・デイビッツ、
マーカス・ギルバート、イアン・アバークロンビー

ストーリー

 前作のラストで中世にタイム・スリップした主人公アッシュ。危うく処刑寸前のピンチを傍若無人の性格でチェーンソーとレミントン銃を駆使して乗り切った彼は、現代に戻るために呪われた墓地に隠された“死者の書”を手に入れようとする。ところが封印を解く呪文を間違えたために、おびただしい数のゾンビを復活させてしまい…。

レビュー

 2作目のラストで何故か中世にタイムスリップしたアッシュのその後の活躍を描いた、もはやホラー要素ゼロの3作目。一応前作、前々作のダイジェスト映像がアッシュの回想という形で冒頭に流れるが、権利の関係上、1作目の映像が使えなかったせいで、新たに1作目の内容を撮り直している。それは分かるのだが、全然可愛く無かった筈のアッシュの彼女がブリジッド・フォンダになっているのはいくら何でも思い出を美化し過ぎだろう。その後、ババーンと出るタイトルが「ブルース・キャンベルvsアーミー・オブ・ダークネス」ってブルース・キャンベルは役者本人の名前だろ!バカ!とあからさまにツッコミ待ちのボケをカマしてくるのも、1作目の気が狂ったようなテンションの恐怖映像に惹かれた人間としては少々複雑な気分にさせられる。

 しかし、ライミも悪ノリだけで本作を撮ったワケではなく、2作目に本作への伏線が巧妙に貼ってあることからも分かる通り、恐らく早い段階で本作の構想があったのだろう。スプラッター・ホラーが一転してヒロイック・アクションになってしまったものの、死霊のパワフルな動きや地を這うカメラワーク、憑依されるヒロインなどなど、これまでのお約束は押さえてあるし、1作目では冷や汗垂らして逃げ回ることしか出来なかったアッシュが、様々なドジを踏みながらも死霊を次々と倒して英雄と崇められていくストーリーは、まさにシリーズの完結編に相応しいカタルシスが感じられる。だからこそエンディングは、現代に帰れず悲惨な結末を迎える(けど笑える)ディレクターズカット版よりも、配給会社にケチを付けられ渋々追加撮影した劇場公開版のノーテンキな結末の方が本作のテイストに合っていると思うのだが、皆さんはどちらがお好みであろうか?

 

現代に帰れず文明崩壊後の世界へ…な結末

 

現代に帰れたけど死霊との戦いは終わらない…な結末

 

 

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