キャッツ・アイ

監督:ルイス・ティーグ

脚本:スティーブン・キング

出演:ドリュー・バリモア、ジェームズ・ウッズ
アラン・キング、ケネス・マックミラン

ストーリー

 100%煙草を止められると評判の禁煙治療にトライした愛煙家の男が体験する、悪夢のような出来事(第1話)。妻を寝取られた復讐として、浮気相手の青年に高層ビルの外壁を一周する死のゲームを強要した大富豪が辿る皮肉な末路(第2話)。郊外の住宅地で暮らす少女アマンダが、異世界から現れた子供の魂を吸う小鬼に狙われる(第3話)。

レビュー

 猫の目を通して描かれる全3話構成のオムニバス。キング本人が脚本を手掛けているので、冒頭からクージョっぽい犬に追われる猫がクリスティーンな車に轢かれそうになるという盆と正月がいっぺんに来たような寸劇が入り、本編でもジェームズ・ウッズが映画版「デッド・ゾーン」を見ながら「脚本がクソだな」と暴言を吐いていたりする。ジェームズ・ウッズがキングの本音を言わされたに過ぎないということは説明するまでもないだろう。

 1話目は、ヘビースモーカーの主人公が「絶対に禁煙出来る」という謳い文句に誘われて訪れた会社で受ける禁煙プラグラムがヤクザも真っ青の鬼畜仕様だったというもの。原作は「禁煙挫折者救済有限会社」。煙草を吸ってしまうと、自分ではなく愛する家族が罰を受けるというのは実にキングらしいヒトデナシな物語になっている。概ね原作通りの内容なので文句は無いが、何の罪もない猫が電気ショックの拷問を受けてピョンピョン逃げ回るショックシーンがあるので猫好きの方は注意が必要だ。

 2話目は、マフィアの妻を寝取ってしまった主人公が、ビル最上階の外壁にある僅かな出っ張りを伝って一周させられるデス・ゲームもので「超高層ビルの恐怖」を原作としている。個人的には一番楽しめたエピソードであったが、ラストでマフィアがビルから落下するシーンをはっきりと描写してしまったのは蛇足としかいいようが無い。読者の想像に委ねるあの結末が素晴らしかっただけに非常に残念な改変であった。尚、猫が車をビュンビュン行き交う道路を無事に渡れるかを掛けるデス・ゲームも展開されるので猫好きの方は注意が必要だ。

 3話目はてっきり「子取り鬼」をベースにしているのかと思いきや、「炎の少女チャーリー」の出来に不満を感じつつも、当時僅か9歳のドリュー・バリモアに欲情してしまったキング(勝手な憶測)が彼女の為に書き下ろした物語とのこと。ドリューを狙うグレムリンみたいな小鬼と彼女を守る猫ちゃんが延々とドタバタを繰り広げるキング版「トムとジェリー」といった趣で完全に子供向けの作品だが、最後に小鬼が換気扇のファンでミンチになるという悪質な嫌がらせがあるので、子供には大人しくポケモンでも見せておいた方が良いかと思われる。何がしたかったのかよくわからない話であるが、時代を感じる特撮は中々に味わい深いので必見といえば必見。

 

クージョとクリスティーンがまさかの共演!

 

2話目は高所恐怖症の人には拷問のようなストーリー

 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送