レディオ・オブ・ザ・デッド

監督:コービン・バーンセン

脚本:ケニー・ヤッケル

出演:ビル・モーズリー、デヴィッド・モスコー、
コービン・バーンセン、ダン・ローリア、パトリシア・トルーマン

ストーリー

 ダウンタウンのラジオ放送局。今宵もまた100万人の視聴者を誇る、ローガン・バーンハートの人気番組が始まった。放送コードギリギリで繰り広げるリスナー参加型番組の今日のテーマは“パラノイア”。異常な被害妄想の持ち主から投稿が相次ぐ中、「町が攻撃された」と混乱する男性からの電話に、いつものように鼻であしらうローガンだったが、窓の外を見ると、そこには狂暴化した人間がゾンビになり人間を喰う、信じられない光景が広がっていた。緊急速報によると、アメリカ全土に放出された有毒ガスにより人々が狂暴化したことが判明。一体誰によるテロ行為なのか、何の目的なのか、様々な情報が錯綜する中、スタジオに1本の電話がかかってきた。イスラム教徒を名乗る男からの犯行声明は、一連の事態は序章に過ぎず、今後ダウンタウンで核爆発が起きるというものであった。この警告と増え続ける狂暴化した人間の実態を伝えるため、ローガンはDJとしての使命を果たすべく、バイクに乗った仲間のギルが惨劇の現場の生中継リポートするという、緊急放送を始めるのだったが、その時すでにゾンビたちはラジオ局に入り込み、スタジオに近付いていた…。

レビュー

 「悪魔のいけにえ2」のキチガイ役や「マーダー・ライド・ショー」でのキチガイ役が印象深いビル・モーズリーが主演で、「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 死霊創世紀」の2代目バーバラを演じたパトリシア・トルーマンがヒロインを務めている…と、ここまで書いて気付いたが、ビル・モーズリーは「死霊創世紀」の序盤で退場するバーバラのちょっとキチガイの入った兄貴役も演じていたので、本作は「死霊創世紀」墓参り兄妹が再びゾンビ映画に返り咲くという、実はゾンビ映画ファン垂涎のキャスティングになっている。

 ところがどっこい、映画の中身は毒にも薬にもならない平平凡凡な低予算映画だ。舞台をラジオ局内に限定し、人気DJである主人公はリスナーからの投稿やTVの報道で外がゾンビ・パニックに見舞われていることを知り、次第にゾンビの群れは自分たちのいるラジオ局にも…という構成はアイデア賞モノなのだが、密室劇で重要となる人間ドラマが上手く描かれていないのと、ゾンビ映画なのにゾンビが画面にほとんど登場しないという、血に飢えたゾンビファンに喧嘩を吹っ掛けるかのような致命的欠陥があるので、アクビの止まらない退屈な映画になっている。ゾンビの唸り声などは聞こえない。何も聞かせてくれない。本当の幸せ教えてよ、壊れかけのレディオである。

 数少ないゾンビ襲撃シーンも全然インパクトが無く、襲われたエキストラの女性が何の必然性も無くおっぱいをポロリさせたりするので、ゾンビよりもおっぱいの方が記憶に残る。ビル・モーズリーも何故かキチガイ度ゼロの正義感溢れるDJという役柄だし、パトリシア・トルーマンに至っては何の為に存在しているのか全く分からないという始末。ただ、風刺の利いたゾンビ・パニックの真相は面白かったので、もう少しホラー映画ファンに気の利かせたシーンを盛り込めば思わぬ佳作になったのかもしれない。

 

「死霊創世紀」の兄妹が年食って帰ってきたよ!

 

意味もなくポロリするおっぱい。本当に意味が無い

 

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