ハロウィンV

製作:デブラ・ヒル、ジョン・カーペンター

監督:トミー・リー・ウォーレス

脚本:トミー・リー・ウォーレス

出演:トム・アトキンス、ステイシー・ネルキン、
ダン・オハーリヒー、マイケル・カリー

ストーリー

 ハロウィンを数日後に控えたある夜、ダンが勤める病院に急患が運び込まれるが、スーツ姿の男がどこからか現れ患者を殺害し、自分も焼身自殺を遂げてしまう。一方、全米最大の玩具メーカー、シルバー・シャムロック社ではハロウィンを前に、ハロウィンマスクの製造と宣伝に全精力を傾けていた。この商品のCMを目にしたダンは、ブラウン管に映るマスクと殺された患者が握りしめていたモノが同一であることに気付くのだった。

レビュー

 長く続くシリーズ物には往々にして、ファンにすら見向きもされない黒歴史的な作品が存在するが、「ハロウィン」シリーズの場合本作がそれにあたる。物語はマイケルもローリーもルーミスも一切関係の無い、ハロウィンマスクを販売している玩具メーカーの陰謀を医師が追うサスペンスである。

 一体どんな陰謀かというと、この会社の開発したハロウィンマスクを被り、ハロウィンの日にTVで流れる特定の映像を見てしまうと、頭からヘビやらゴキブリやらがワシャワシャと這い出てきて死んでしまうというもの。一体何故そんなことをするのかというと、この会社の社長は古代ケルト民族の末裔であり、子供がお菓子をねだるだけのハロウィンを、本来あるべき形に戻す為の生贄の儀式だという。要するに世界征服だ。マスクにはストーンヘンジの超自然的な力が応用されていて、それで頭からヘビやらゴキブリやらがワシャワシャと這い出てくるらしい。サッパリ意味が分からない。トンデモSF劇が展開される中で唯一、真相に近付いた者を無表情で追い掛け回して殺害するスーツの男たちが「ハロウィン」のマイケル的な怖さを感じさせるが、そいつらの正体は何とロボット。世界征服とかロボットとか小学生かよ!

 カーペンター曰く、マイケルが毎度お馴染みの殺戮劇を続けるだけではマンネリになるということを危惧しての路線変更だったらしいが、肝心のお話がこの有様ではそりゃファンも怒るというもの。主人公の苦労が全く報われない救いの無い結末や、不安を掻き立てるカーペンター作曲のスコアが素晴らしかっただけに、もう少し脚本を練って欲しかったところである。尚、本作の総スカンにより、4作目からはマイケルの殺戮劇に戻るが、皮肉なことにカーペンターの予想が見事的中してシリーズはマンネリの一途を辿ることとなる。

 

このマスクがヤバイ!頭からヘビが出てきて超ヤバイ!

 

ヤバイ!ロボットとか出てきて超ヤバイ!マジ世界征服!

 

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