セクシー・キラー
リベンジ・オブ・ザ・デッド    

監督:ミゲル・マルティ

脚本:パコ・カベサス

出演:マカレナ・ゴメス、セサール・カミーノ、
アレホ・サウラス、ファン・カルロス・ベイード

ストーリー

 世界屈指のエリート医学大学で起きた連続殺人事件。「キャンパス・キラー」と呼ばれ恐れられているその犯人は、決して殺しの痕跡を残さないことで有名だった。ある日、脳医学を研究していた生徒が、死後間もない脳であれば特殊な物質を投与することで記憶を取り出し、犯人の顔を特定できると発表。連続殺人で殺された死体に次々と物質を投与するのだが、記憶を取り出すどころか、みんなゾンビになって蘇ってしまったのだ!「キャンパス・キラー」に殺されたひ弱な男子、アレックスは生前を思い出す。「殺人鬼の正体は、この大学の女子生徒バーバラだ」復讐に燃えるゾンビとバーバラの壮絶な戦いが始まろうとしていた…。

レビュー

 「DAGON」のイカ娘ことマカレナ・ゴメスが“キャンパス・キラー”の異名を持つ殺人鬼に扮した学園ホラー。スペイン産のゾンビ映画といえば、古くは腐ったテンプル騎士団が馬に跨って襲ってくる「エル・ゾンビ」シリーズ、近年ではPOV形式の「REC」シリーズといった、斬新なアイデアの作品が多いことでも知られるが、本作もまた近年のゾンビ映画の中では異色ともいえるストーリーの作品である。

 前半は、快楽殺人者であるヒロインがバカ学生たちを次々と殺害していく愉快な日常がブラックかつコミカルに描かれる。回想シーンで唐突にミュージカルになったり、そんな彼女に恋をする医大生との勘違いラブロマンスもあったりとジャンル分け不能な悪ふざけが延々と続くが、ヒロインに殺された犠牲者の脳波を解析するSFアイテムの登場が、物語を更にトンでもない方向へと捻じ曲げていく

 医大生は、死者が最後に見た光景を映像化するこの装置を利用してキャンパス・キラーの正体を暴こうとするが、一体何がどう作用してそうなったのか、犠牲者らは解析マシンの影響で腹を空かせたゾンビとなって復活してしまうのだ。そして、ゾンビとなった犠牲者は自分たちを殺したヒロインに復讐する為、ハロウィンパーティー会場に乗り込み、全然無関係な人たちまで巻き込んで大騒動を巻き起こすのであった。後半になって唐突にゾンビ映画へと路線変更とは、さすが情熱とゾンビの国スペインである。

 作品随所に「スクリーム」を始めとした名作ホラー映画の小ネタが散りばめられていてニヤリと出来たり、何とか生き残ったヒロインが自分に一途な思いを寄せていた医大生をサクッと殺してジ・エンドという非人道的な結末を美談っぽく見せてしまう監督の手腕はお見事としか言い様がなく、トランスフォーマー配給のゾンビ映画の中では間違いなく大アタリな作品といっても過言ではないだろう。

 

 ヒロインはキャンパス・キラーの異名を持つ快楽殺人者!

 

 

何となく美談っぽい終わり方だけど、やってることは外道

 

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