バイオハザードW
アフターライフ

監督:ポール・W.S.・アンダーソン

脚本:ポール・W.S.・アンダーソン

出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、アリ・ラーター、
ウェントワース・ミラー、ショーン・ロバーツ

ストーリー

 ウイルスによって破壊された世界で、アリスは生存者を捜しながら、安全な場所へと避難させることに奔走していた。そんな中、アリスの旧友が現れ、新しい安息の地ロサンジェルスに向かうが、そこはおびただしい数のゾンビ達がはびこる死の街と化していた。アリス達は罠に足を踏み入れていく…。

レビュー

 3D映画として公開されたシリーズ4作目。世界が完全に崩壊し、もはや主人公アリスの超能力合戦と化したシリーズであるが、今作では何と前作のラストシーンで意味深に登場したアリスのクローンが開始15分で全滅し、アリス本人もT‐ウイルスを無効化するワクチンを打たれて超能力が消え去りまさかの一般人化。これまで積み上げてきた映画オリジナルの設定をアッサリと放棄し、強引に原作の展開に繋げていくという前代未聞の荒業が披露される。

 前作から続投の登場人物らも、いきなりゲーム準拠のキャラ設定に軌道修正したものだから、前作では武装トラック団のリーダーに過ぎなかったクレアにクリスという名の兄貴がいて、こいつら兄妹が何故かアンブレラに目の敵にされていたり、議長だったウェスカーが何故か自分にTウイルスを注射して超人化していたりする。これだけでも違和感は相当なものなのに、ゲーム最新作のクリーチャーまでもが世界観を無視して物語に続々と登場するので、ゾンビ達が何の説明も無しに全力ダッシュし、口を食虫植物のように開いて生存者の頭に喰らい付いてくる。原作ではプラーガという寄生生物の影響で凶暴化した人間でゾンビとは全く異質の存在なのだが、ソイツらが何で急に現れたのかという説明は劇中では一切無い

 つまり、本作は完全に原作ファン向けの映画なのである。主人公アリスの弱体化もゲームの世界観にそぐわないキャラを排除したに過ぎないし、普通の一般人である筈のクレアが唐突に処刑マジニをアクロバティックに倒すのも、恐らくそういうことなのだろう。確かに、ゲームの再現度でいえば2作目を超える出来だったと思う。だが、ゲームをプレイせずに映画のみを追い掛けている人間にとっては、何でゾンビや犬の頭がパカッと割れるのか、何で今更「マトリックス」のパクリみたいなことをやっているのか、最後の最後で出てくる金髪で胸に洗脳装置を付けたエロい格好のオバハンは誰なのか、などの疑問が尽きない、何とも摩訶不思議な続編になってしまっている。個人的にはゲームの設定にとらわれず好き勝手に終末ゾンビ映画として仕上げていた前作が気に入っていただけに、この軌道修正は少々残念な気がしてならない。 

 

処刑マジニの完コピ具合はスゴイ!

 

ラストはジル・バレンタインも登場。続編どうする気だ?

 

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