スターシップ・トゥルーパーズ3

監督:エド・ニューマイヤー

脚本:エド・ニューマイヤー

原作:ロバート・A・ハインライン

出演:キャスパー・ヴァン・ディーン、ジョリーン・ブラロック、
ボリス・コドジョー、スティーヴン・ホーガン

ストーリー

 地球連邦軍とバグズの戦争開始から11年。戦況が泥沼化する中、ロク・サン基地で指揮を執るでリコは、総指令官アキーノの訪問を受けた。アキーノと一行の中には戦友のボリス、ローラの姿も。2人と旧交を温めるリコだが、そんな時バグスが基地へ侵入。必死に抵抗を試みるもロク・サン基地は壊滅してしまう。しかもリコは反逆罪に問われ、絞首刑に処されることになってしまい…。

レビュー

 1作目の主人公であるジョニー・リコがカムバックし、ファンの要望が多かったパワードスーツも満を持して登場。正にシリーズ集大成といえる内容だが、悲しいことに本国アメリカではビデオスルーで終わった不遇な作品。「前作の3倍の製作費!」というキャッチコピーはかなりの大作感を醸し出しているが、前作というのはバホちゃんが監督した1作目のことではなく、フィル・ティペットがトイレットペーパーを千切って嵐のシーンを作った超低予算の2作目のことなので、その3倍といったところで所詮は初代の製作費に遠く及ばない。しかも、製作費の大半をパワードスーツに注ぎ込んでしまったのか、バグのCGのクオリティに関しては間違いなくシリーズ最低。物語の半分が炎天下の砂漠を舞台にしているので、暗いシーンでCGの粗を誤魔化していた前作よりも質感が安っぽく見えてしまうのも問題といえば問題である。

 ただ、前作で希薄に感じられたバーホーベンテイストが復活したのは嬉しい限り。恒例のプロパガンダ映像の悪ノリ具合も3倍増しで、反政府思想者の絞首刑を公開生中継したり、「今日は死に日和」という戦意高揚曲を熱唱する司令官のライブをやったりと、初代のノリが好きな人ならドツボにハマることは間違いなし。キリスト教を思いっきり茶化した終盤の展開も笑えるし、バグのCGがチープなことを除けば、1作目に匹敵する程の傑作なのでは無いかと思う。

 宣伝で散々煽られていたパワードスーツの登場が僅か2、3分のみというのは大いにズッコケたが、操縦者全員がマシンとシンクロする為に男女問わず全裸になるシーンや、爆弾投下や機関銃、火炎放射でバグを一掃していくシーンなど、少ない出番の中に濃厚な見せ場を凝縮させているのは上手い。デザインがレトロ過ぎてダサいとの批判もあるが、あまりスタイリッシュ過ぎると思いっきり世界観から浮いてしまうだろうし、このバカバカしい映画にはこれくらいダサいロボが丁度良いのではないか。次回作では是非とも、莫大な予算でパワードスーツ部隊とバグ軍団による壮絶な死闘を2時間たっぷりかけて描いてほしい。

 

 

「今日は死に日和」というバカ歌を熱唱する司令官

 

パワードスーツ、大地に立つ。レトロなデザインが素敵

 

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