スリザー

監督:ジェイムズ・ガン

脚本:ジェイムズ・ガン

出演: ネイサン・フィリオン、エリザベス・バンクス、
マイケル・ルーカー、タニア・ソルニア

ストーリー

 未知の生命体が潜んだ隕石が地球に落下した。地上で増殖した宇宙生命体“スリザー”は人間の脳に向かって一斉寄生を開始する。寄生され脳をコントロールされたモノたちは次々に生存者を襲い始める。カオスと化した地球に人間が“人類として”生き延びられる道は、果たしてあるのか。

レビュー

 「ドーン・オブ・ザ・デッド」の脚本家、ジェイムス・ガンが手掛けた地球侵略ホラー。隕石に乗ってやってきた宇宙生物が田舎町を襲うという、まぁいつも通りのパニックものやっぱ、宇宙人の侵略はショボイ田舎町から始まってナンボでしょ。「ID4」や「宇宙戦争」のような都市部を襲う大規模なエイリアン映画も良いが、私みたいにド田舎で生まれ育った人間にとっては、こういった地球の片隅でひっそりと行なわれる侵略劇の方が心の琴線に触れるのだ。しかも、登場するエイリアンが宇宙ナメクジときたもんだ。ナメクジ!そんなものに地球侵略されるなんて!もう最高にバカ。さすがは、「ゾンビ」のリメイクでセクシー姉ちゃんをチェーンソーで真っ二つにしちゃっただけのことはある。このジェイムス・ガンという監督、トロマ出身の割にはかなりサービス精神旺盛な男である。宇宙ナメクジに脳を乗っ取られた人間はゾンビのようになり、人肉を求めてふらふらと彷徨うわけだが、この宇宙ナメクジは主に口から侵入して相手を寄生するので、口さえ塞げばバッチオッケーという単純すぎる攻略法も用意されている。

 しかし、厄介なのはむしろゾンビ達の方で、胃酸を飛ばして標的を溶かすゾンビらしからぬ飛び道具を多用してくるのだ。こいつらが町にワラワラと溢れ返る終盤のスリルはかなりのもので、もはや登場人物も観客もナメクジの存在なんて忘却の彼方である。ナメクジの卵を女性の子宮へと植え付けるボスキャラ、通称イカ人間のインパクトも強烈で、クライマックスで現れるその姿ははまるで「AKIRA」の鉄男最終形態のよう。グチャグチャのブクブクに膨れ上がったその醜い姿には、誰もが絶句することだろう。この肉塊を爆破するため、主人公は手榴弾を手に戦いを挑むわけだが、手榴弾のピンを抜く→敵の触手で手榴弾だけ弾かれる→主人公慌てて手榴弾を探して拾う→触手で主人公ごと投げ飛ばされる→手榴弾プールの中へポチャン→水中爆発→主人公ボー然の流れは何度観ても笑える。その後の気転を利かせた退治方法も、まさにこの手の王道ともいえる倒し方で大満足。スタッフロール後のオチもお約束通りで、最後の最後まで痒いところに手の届いている良作映画といえる。

 

 

宇宙ナメクジに寄生された人間はゾンビに!

 

ボスはこんなにブサイクなお姿

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送