お姉チャンバラ
THE MOVIE vorteX

監督:東海林毅

脚本:福島芳樹

出演: 手島優、緒沢あかり、川村りか、
星名陽平、荒川ちか、井村空美

ストーリー

 不老不死の薬を研究中に生み出されたゾンビが世界中にはびこり、この世が終りを迎えようとしている近未来。宿命の姉妹対決を乗り越え、ゾンビの生みの親・科学者杉田を倒した彩と咲に、新たな試練が襲いかかる。忌血を宿す最強の異母姉妹の前に立ちはだかった最強の敵、その名は卑魅虚。ゾンビ軍団を率いるこの老女の目的は?彩と咲に近づくミザリーと名乗る女の正体とは?謎の少女ケイが秘めた力とは?再び引き裂かれる、彩と咲の姉妹の絆…。果たして彩は卑魅虚を倒し、人類を救えるのか!?

レビュー

 まさかの続編である。今回はタイトルにある通り、XBOX360の「お姉チャンバラvorteX」をストーリーの下地にしていて、ミザリーや卑魅虚といったゲームで印象的だった悪役を完全トレース。Vシネマということも手伝い、前作以上にアングラ臭の強化された底辺ゾンビ映画として存分に脱力できる作品になっている。前作の姉妹対決で彩に殺されて埋葬された筈咲が普通に冒頭から登場していたり、同じくゾンビにやられて自ら頭をショットガンで吹っ飛ばした筈のレイコが「あら久し振り〜」みたいなノリで普通に出てきたりと命の重さは発砲スチロール並。前作で生き残ったデブキャラがいないので、パラレルワールド的な位置付けの続編なのかと納得しかけていたら、DVDジャケ裏のストーリー説明では前作の杉田事件のことに触れているので、いよいよ本格的に意味が分からない。

 彩、咲、レイコ役のキャストが全て一新されてしまったのもガッカリポイントの1つで、演技は大根でも容姿は原作の彩そのものだった乙黒えりが降板してしまったのは特に痛い。アクションシーンはかなり頑張っているが、あろうことか本作ではカメラにゾンビの返り血がビチャビチャ付着する例のウーヴェ・ボル的演出が前作の3割増になっていて、そのせいで肝心のアクションシーンがカメラに付いた血でほとんど見えないという信じられないような欠陥があるので、何から何まで前作以下の仕上がりなのが実に悲しい。

 勿論、ゾンビ映画としてもクズ同然の出来で、ゴアシーンなんてものは皆無。足を噛まれた少年が問答無用でゾンビになる殺伐とした展開もあるが、緊張感のない演出の数々のおかげで全く印象に残らない。製作者が途中で飽きたのか知らないが、結末がブツ切りで唐突にエンドクレジットになるのも違和感があり、日本のゾンビ映画のレベルの低さを痛感させられる1本である。

 

前作で死んだ咲が冒頭から登場

 

前作で自殺したレイコも普通に登場。適当すぎだろ!

 

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