ひぐらしのなく頃に誓
劇場版

監督:及川中

脚本:及川中

原作:竜騎士07

出演:前田公輝、飛鳥凛、松山愛里、
あいか、小野恵令奈

ストーリー

 昭和58年初夏。昼にはセミの、夕暮れにはひぐらしの声が鳴り響く雛見沢村。両親が離婚し、雛見沢村に戻って1年が経つ竜宮レナは、前原圭一たちクラスメイトと楽しい毎日を送っていた。しかし、父親が交際相手に騙されていることを知ったレナは、今の幸せを守るために1人で立ち向かう。それを機に、不可解な行動が目立ち暴走していくレナ。心配した圭一たちはレナを救おうと動き出すが…。

レビュー

 熱心な原作ファンがL5を発症しかけた実写版の続編。前作では「鬼隠し編」をアレンジした内容だったが、本作ではそれの解答編にあたる「罪滅し編」をベースにしていて、前作の事件が圭一の疑心暗鬼から生まれた悲劇であることや、この物語が多重構造世界であることが観客に明かされる。ただ、魅音が双子の詩音と入れ替わっていることを匂わす伏線や鷹野三四が結局何者であるかといった答えは最後まで描かれずじまいなので、原作を知らない者が観ても胸に変なモヤモヤが残って終わるだけである。とは言っても、前作でL5を発症した原作ファンはまず本作に手を出すことは無いと云えるので、結局誰も得をすることはない、誰得映画になっている。

 原作ファンの期待を悉く裏切った前作から反省したのか、本作では沙都子がちゃんとトラップを使ってたり、知恵先生がちゃんと教室でカレーを食ってたりと、原作ファンがニヤリとする演出が随所にみられる。前作のスクリーンいっぱいの「 嘘 だ !」に代表されるようなサムイ演出も無く、本作では礼奈が普通に地声のおっかない声で「嘘だ!」と叫んでいる。役者の演技もそこそこに向上していて、前作に比べたら格段に出来が良い。「罪滅し編」最大の見どころでもある鉈とバットでのチャンバラシーンの再現度も高く、結構な高さのある学校の屋根の上でノースタントで頑張っている姿には思わず手に汗を握ってしまった。まさか及川中の映画で手に汗を握る日が来ようとは…。

 ただ、「富江 BEGINNING」 の三度笠に代表されるような、及川特有のマジなのかボケなのか分からないユーモアは健在で、前作同様に喫茶店のウェイトレスのおばちゃんが眼帯だったり、礼奈の首の傷口から出るウジ虫の量が明らかに出過ぎだったり、カレーを運ぶ知恵を襲撃する礼奈の頭がドリフの爆発ヘアーだったり、杉本哲太からバトンタッチした大杉漣演じる大石刑事がかなり挙動不審だったりする。ちなみにこの“聞き込みに来た刑事が何かキモい”というのは「富江」「富江 REVENGE」でも同様のネタがあり、これは及川中の持ちギャグといっても良いのかもしれない。

 

 

首の傷口からウジ虫が…っていくら何でも出過ぎだろ!

 

屋根の上の決闘シーンはスゴイ頑張ってます

 

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