ゾンビ・オブ・ザ・デッド
沼からきた緑色のヤツ

監督:リン・カバシンスキー

脚本:リン・カバシンスキー

出演:ブライアン・へフロン、ジャスミン・ST・クラリー、
ダン・セブン、パメラ・スッチ

ストーリー

 大病院。そこでは人を脳死から甦らせる実験が行なわれていた。ある日、この病院に政府の査察が入り、慌てた院長は、実験中の遺体を近くの沼に捨てさせた。ところが、死体はゾンビとなり、沼から這い出てキャンプ中の学生や職員を次々と襲うのだった…。

レビュー

 「馬から落ちて落馬した」「血が出て出血した」シリーズの最新作。今回は何と「4」というナンバリングが無く、代わりに「沼からきた緑色のヤツ」という、説明的かつセンスの無いやっつけサブタイトルが付けられている。それじゃあ、次に出るシリーズ最新作が「ゾンビ・オブ・ザ・デッド4」になるのか、それとも本作を4作目ということにして「ゾンビ・オブ・ザ・デッド5」が何事もなくリリースされるのか、はたまた今後このシリーズは副題のみを変えて展開していくのだろうか。多分、こんなことを真剣に考えてるのは地球上で私だけだと思うのだが、気になるものは気になるので仕方が無い。

 さて、レビューであるが、これがまた本当に面白く無い。一体、何を食って生活したらこんなクソつまんない映画が撮れるのだろうか。ボケボケのビデオ撮り映像なのは毎度のことなので良いとして、ストーリーが仕様も無いくせに長い、長い!何と収録時間は121分!そりゃ長く感じるわ!私の知る限り、ゾンビ映画で2時間を越える作品はかなり少ない。辛うじて「ゾンビ」の米国版とDC版が思い浮かぶが、アルジェント版は119分で2時間枠に収まっている。それが自主制作映画の分際で、アルジェント版「ゾンビ」より2分間も長いというのは実におこがましい。俺の2時間と1分を返してくれ!

 病院が沼に破棄した遺体がゾンビとなって甦り、キャンプに来ていた学生を襲うまでのくだりは、ティーンホラーのお約束を踏襲していて無難な感じではあるのだが、どういうわけか途中から学生たちは物語から取り残され、キャンプの監視員を中心とした大人たちの話が展開していく。何故か全員格闘技に精通しているらしく、彼らが次々とキレの無いアクションでゾンビ狩りをしていく脱力映像が延々と垂れ流されるのだ。それだけでは飽き足らず、何と彼らはゾンビ発生の原因ともなった病院に乗り込み、そこでもひたすら研究職員相手にモッサリとしたアクションで戦いを挑んでいく。長い、ひたすらに長い。ゲームの「バイオハザード」で例えるなら、洋館を脱出したクリスとジルが、いきなりアンブレラ本社に乗り込んでスペンサーをタコ殴りにするようなもんである。こんな壮大な話をやるなら、せめて前後編に分けるべきだったと思うのだが。

 長い上につまらないという、問題外のZ級ゾンビ映画である。よく考えたら、沼から出てきたゾンビたちは別に緑色じゃなかったので、このサブタイトルも大嘘だということになるのだが、それすらも何だかどうでもよくなってくる。本作を観賞した今となっては、79分で終わる上に、扇風機でゾンビの顔面が簡単に破壊される爆笑シーンありの「ゾンビ・オブ・ザ・デッド」がまるで娯楽的な要素満載のエンターティメント作品であったかのような錯覚を覚えてしまうのだが、多分、それは気のせいだと信じたい。

 

 

沼からきた全然緑色じゃないヤツ!

 

 

クライマックスを飾る人間同士のバトル。ゾンビ関係無し

 

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