宇宙生物X

監督:ジェフ・リロイ

脚本:ギャレット・クランシー

出演:ロレンツォ・ラマス、プリシラ・バーンズ、
コービン・ティムブルック、スコット・シュワーツ

ストーリー

 森の奥深くで男女3人の惨殺死体が発見された。その場所では、過去にも殺人事件が起こっており、洞窟に棲む生物…人間の目には映らない、謎の生命体の存在が噂されていた。超常現象研究機関はその生物を捕らえるため、洞窟の場所を知る唯一の生存者であるケイトに案内役を頼む。事件の後も、その“生物”に怯えていた彼女は、この恐怖から自分を解放するため、調査隊と共に洞窟へと向かった。洞窟に足を踏み入れた調査隊は何かが近付いてくる気配を感じたが、何も見えない…。その時、彼らを“奴”が襲った!

レビュー

 巨大蜘蛛映画の核弾頭「キングスパイダー」のジェフ・リロイが手掛けるZ級エイリアンパニック。話の起承転結がある分、作品の出来としてはアチラよりも上だが、ゴミ映画はゴミ映画。演技のヘッタクレもないような素人同然の役者や、子供向け特撮ヒーローモノ以下の着ぐるみエイリアン、パクリだらけのストーリー展開、無駄に気合の入ったグロ描写など、家族団欒で観賞するような作品とは程遠い濃厚なアングラ臭漂う底辺映画に仕上がっていて、「あなたの心には何が残りましたか?」と木曜洋画劇場の木村奈保子風に問われても即答で「別に…」と沢尻エリカばりの無気力コメントしか出てこないようなゴミっぷりに完敗である。乾杯!

 物語の流れとしては「プレデター」×「エイリアン2」×0といった感じで、前作でエイリアンに襲われたヒロインが過去のトラウマに立ち向かう為、特殊部隊と共に残虐非道な宇宙人に戦いを挑むというもの。“前作”と書いたが、本作の原題は「UNSEEN EVIL」ということなので、どうやら1作目が存在していたらしい。それなら、そっちをまず日本でリリースしろよ!とビデオ会社にお小言の1つも言いたくなるが、調べてみたらTHE THING 未確認生命体UMAという予想の遥か斜めを行くタイトルでとっくの昔にリリース済みでした。 しかも悪名高き「レイク・オブ・ザ・デッド」の監督の作品でした。ゴミ映画とゴミ映画は必ずどこかで繋がっているものなんですね!

 それはともかく、光学迷彩仕様のエイリアンがひたすら襲い掛かってくる前半は底辺版「プレデター」といった趣でそれなりに楽しめるが、途中でサバゲーのペイント弾を食らってからは正体丸出しで、お世辞にも出来が良いとは言えない気ぐるみ野郎がチョコマカ走り回っているだけの脱力映画と化すのは大いに問題だ。問題だらけの映画に“問題だ”と偉そうに書く私もかなり問題だが、前半のノリでラストまで突っ走ってくれればゴミ映画なりに楽しめる作品になっていたであろうと思う。それと、苦労して倒したエイリアンが大量に出てきてヒロインが発狂して爆笑するオチにはド肝を抜かれたが、空にフワフワと浮いているUFOの出来があまりに酷すぎる。エド・ウッドでもちったぁマシなUFO作るだろ…というのはエド・ウッドに失礼か。

 

 

無駄に気合の入ったゴアシーン

 

 

ラストに登場するUFO。超チープ

 

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