リアル鬼ごっこ

監督:柴田一成

脚本:柴田一成

原作:山田悠介

出演:石田卓也、谷村美月、大東俊介、
松本莉緒、吹越満、柄本明

ストーリー

 高校生・佐藤翼は、敵対する不良グループに追われ全力で走っていた。追い詰められて捕まりそうになった瞬間、気がつくと彼は別の日本(パラレル・ワールド)にいた。そこでは独裁的な国王が、佐藤性を持つ人々を標的に、捕まれば死刑という究極の鬼ごっこを強要していたのだ。佐藤性を持つ翼は果たして逃げ切れるのか?そして国王の狙いは?

レビュー

 原作は未読。“リアル”なのに“ごっこ”ってお前どっちだよ的な訳の分からんタイトルに惹かれて、本屋で手に取ってみたこともあったが、偶然捲ったページに何やらとんでもない文章が書かれていたので、私はびっくりして驚き、その本を静かに本棚に戻す私なのであった。←こんな感じの文章。

 それはともかく映画である。西暦3000年というワケワカメな時代設定だった原作を完全アレンジし、あの荒唐無稽な世界観を全て平行世界の出来事にしてしまったのは上手いと思ったが、平行世界と現実世界の登場人物がリンクしている設定は完全に蛇足であった。平行世界で死んだ者が現実世界でも連動して不可解な死を遂げるという設定を加えた結果、話のキモであるリアル鬼ごっこに焦点が絞れず、物語のテンポを悪くしているのは実に勿体ない。終盤で国王の口から明らかにされる“鬼ごっこの真の目的”も何だか釈然とせず、下手なオリジナル設定など盛り込まず、素直に鬼ごっこだけしてれば良かったのにと思う。

 物語の見せ場である鬼ごっこのシーンは、俳優達の運動神経の良さとテンポの良いカット割が見事に融合していて、気持ちの良い疾走感を見せてくれる。鬼の造形がB級SFテイストなのは微妙だが、鬼に捕まった者が抵抗した結果、体の上半身と下半身を分断されるゴアシーンをはっきりと描写していたのは良かった。犠牲者の悲惨な末路を見せることにより、ゲームの不条理性を高めるのに成功している。この鬼ごっこの緊迫感を最後まで維持出来ていれば、意外な傑作になっていたのかも知れない。

 

 

   相次ぐ「佐藤さん」の不審死。その真相は…     平行世界での佐藤狩り=リアル鬼ごっこが原因だった

 

 

  捕まった者に待ち受けるのは…死。逃げろー!         ちょっ、逃げようが無いんですけど!

 

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