トワイライトシンドローム
デッドゴーランド

監督:安里麻里

脚本:安里麻里、南川要一

出演:荒井萌、星井七瀬、馬場徹、
斉藤崇、吉川まりあ、泉澤俊希、金井勇太

ストーリー

 遊園地に集まった見ず知らずの若者たち。そんな7人の前に登場したのは、ピエロのマスクをした男。ピエロは開発中のゲームの体験プレイを行うと案内するが、無人の遊園地で彼らを待ち受けていたのは、死という罰ゲーム。ゲームオーバーになった者は即刻、残虐な方法で殺されてしまう。更に殺人トラップが仕掛けられた空間で強制的にゲームは続行されてゆく。ピエロは一体何者なのか?イベントの目的とは?1人、また1人とゲームオーバーになって殺されてゆく中で生き残るのは誰なのか?

レビュー

 「トワイライトシンドローム 禁じられた都市伝説」の発売に合わせて公開された低予算ホラーの第2弾。「トワイライトシンドローム」の魅力が微塵も活かされていないどころか、ゲームの核となる女子高生や心霊現象すら描かれないのは前作同様だが、80年代ホラーの再現を狙った前作とは打って変わり、本作では先の展開が全く読めない、アクションホラーの佳作に仕上がっている。

 無人の遊園地を舞台に、若者たちが理不尽なデスゲームに強制参加させられるというストーリーは前作同様シンプルであるが、“死んでもリセットすれば復活”というゲームならではの逃げ道が用意されていた前作とは違い、本作では死んだらそこまでの命を掛けたガチンコ勝負なので、緊張感は前作とは比較にならない。前作と同じノリで鑑賞していると、主人公がいきなり死ぬ序盤で度肝を抜かれることだろう。ヒロインかと思った女が黒焦げになったり、いかにもすぐ死にそうなデブキャラや、ふざけた格好のギャルが終盤まで生き残るのも予想外で面白い。中でも、最初は戦意喪失状態だった根暗な引き籠り少女が徐々に成長していき、最終的に対人恐怖症を克服していくドラマは感動的で、切ない余韻を残すラストシーンも実に印象深い。ここは、女性監督ならではの繊細さが活かされたといえるだろう。

 ただ、ゲームの内容に関して言えば不満は多い。最初のミッションは、風船の中に隠されたROMを見つけるというもので、ただひたすら風船を探して割るだけというのがビジュアル的に物凄くつまらない。その次は“ファ太郎くん”という名の肉食怪物を撃退するミッションだが、その怪物というのがただのデカイ風船。まぁ、低予算なので仕方が無いといえば仕方が無いのだが、デカイ風船からキャーキャー言って逃げ惑う登場人物の姿には思わず噴き出してしまった。そして最後のミッションが、矢の本数が限られたボーガンで、動物型のモノレールに乗せられた風船を割るというもので、結局全部風船割るだけというショッパさには涙を禁じえない。もう少し予算があれば、大いに化けたのではないかと思うだけに非常に惜しい作品。

 

 

 ゲーム脱落者は死あるのみ。いきなり死ぬ主人公      逃げようとする女は高圧電流で黒焦げの刑

 

 

 肉食モンスターが襲い来る!(どう見てもただの風船) 次第に対人恐怖を克服していく少女のドラマは感動的

 

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