エイリアン・ゼロ

監督:ジェフリー・スコット・ランドー

脚本:ジェフ・オブライエン

出演:キアラ・ハンター、トム・オブライエン、
ケン・ロバーツ、クリスティーナ・コープランド

ストーリー

 観光客を連れて森に入った女性レンジャーのケリー。彼女は森の中で、隕石によって出来た巨大な穴と、バラバラに引き裂かれた生物の死骸を発見する。これ以上森の中を歩き回ることは危険だと判断したケリーは、救助隊の到着を待つ為に他の観光客と共にキャンプを張ることにした。しかしその夜、無断で単独行動をしたスレイドの体に異変が…。彼は隕石に乗ってやってきたエイリアンに体を乗っ取られていたのだ。次々と無惨な姿で死んでゆく仲間達。急激に巨大化してゆくエイリアン。外部との交信も途絶え、エイリアンの支配下におかれた森の中で、果たしてケリー達の運命は如何に!?

レビュー

 トランスフォーマー配給のC級エイリアン映画。「エイリアン」シリーズの起源を描いたかのような邦題は流石の一言だが、本編に出てくるエイリアンはカエルの様なずんぐりむっくりしたボディに、背びれと尻尾と牙を生やしただけのブサイクなデザインなので、ギーガーがこれを見たら多分発狂してDVDをバッキバキに粉砕すると思う。CGの出来も御覧の通り(上記写真)で、人間に飛び付くシーンだけは人形を使用しているのだが、俳優が動かない人形を抱えながら悶絶死する演技を見ているのは非常に切なくなってくる。

 最初はミミズのような形で人間の体内に侵入し、しばらくしたらチェストバスターばりにカエル型のエイリアンが胸を突き破って登場したりと、一応「エイリアン」を意識した進化形態を辿っているが、人間を食えば食うほどデカくなるというC級テイストに溢れる設定は大変にバカバカしくてよろしい。一歩間違えば物凄い怪作に仕上がってしまうところなのだが、脚本がヘボすぎて全然そんなことにならなかったいうのがこの手の映画のあるあるネタ。

 モンスター映画なのだからモンスターを全面にプッシュすれば良いものを、何故か物語はエイリアンに遭遇した観光客と、エイリアンの存在を隠蔽しようとする特殊部隊の戦いがメインで描かれる。人間と人間の戦いが終始展開し、忘れた頃にエイリアンがピョコッと顔を出して、観光客か特殊部隊のどっちかを襲ってまたすぐ居なくなる。また、かつてエイリアンに遭遇したことのある怪しいオッサンが実はヒロインの父親で、この親子の和解を描くドラマを延々と見せられるのも正直かなりシンドイ。というのも、映画のオープニングで最後に誰が生き残るのかをハッキリと映しているのだが、そこに例の親子の姿は影も形も無いので、途中どっかで死ぬことはほぼ確定。誰が生き残るのかを予想するのがモンスターパニック映画の醍醐味なのに、何故こんな訳の分からない構成にしてしまったのか。製作者の正気を疑ってしまう。

 

  

ギーガー発狂モンのブサイクエイリアン。CGもチープ

 

食えば食うほどデカくなる!人間丸呑みの図

 

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