ツールボックス・マーダー

監督:トビー・フーパー

脚本:ジェイス・アンダーソン、アダム・ギーラッシュ

出演:アンジェラ・ベティス、ブレント・ローム、
ジュリエット・ランドー、グレッグ・トラヴィス

ストーリー

 研修医のスティーブと教師のネルの若い夫婦は、地の利と安さに惹かれラスマン・アパートメントに引っ越してきた。が、このビルでは昔から次々と住人が消え、殺されているという噂を引越した初日に隣人のサフランから聞く。ネルは早くもここを出ていきたいとスティーブに訴えるが、引っ越すお金もなくしばらく様子を見る事にする。
しかし、その日の夜、ネルは同じフロアから人が襲われている声を聞き警察を呼ぶ。しかしその部屋では、役者の男二人が台本の練習をしていただけだった。警察からも夫からもネルは笑いものにされるが…。

レビュー

 「悪魔のいけにえ」1本で伝説の映画監督となったトビー・フーパーが手掛けたことでも話題となったスラッシャー映画。1978年に製作されたデニス・ドネリー監督による同名作品のリメイクとのことだが、そちらは未見。だが、本作の脚本を書いているアダム・ギーラッシュとジェイス・アンダーソンのコンビは、同じくフーパー作品の「レプティリア」や「遺体安置室 死霊のめざめ」、更にはダリオ・アルジェントの「サスペリア・テルザ 最後の魔女」といった、ホラー映画の巨匠が撮った割には、何だか分裂症気味でよくわからない話の作品に数多く関わっており、本作のイマイチ整理されていないストーリーもオリジナル版の再現というよりは、アダムとジェイスが往年のホラー映画監督と一緒に仕事が出来る喜びが先行してしまい、やる気が盛大に空回りしてしまった結果だと思われる。この脚本家のコンビは「スパイダーズ」のようなC級モンスター映画でこそ持ち味が発揮されるので、あまり大物監督と組まない方が良いと思うのだが…。

 それでも、自分で建築したマンション内で黒魔術に没頭し、自慢の大工道具で住人を殺しまくるラスマンのキャラ設定は非常に面白く、マンションの中に実はもうひとつの建造物が巧妙に隠されているギミックなどはダリオ・アルジェントの「インフェルノ」を彷彿とさせワクワクさせてくれる。電動ノコギリによる頭部スライスや巨大ペンチで背骨切断といったゴアシーンもしっかりと描かれているので、やや説明不足気味な脚本と展開の不自然さに目を瞑れば、水準以上のスラッシャー作品として楽しめる映画である。個人的には本作のヒロインが「MAY」で人を殺しまくってたアンジェラ・ベティスというのが面白かった。フーパーって昔からガリガリの不健康そうな小娘が好きだよね。

 

 

電ノコにより頭部上半分を切断された犠牲者

 

硫酸で顔面が溶ける「ビヨンド」みたいなシーンもあるよ!

 

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