超少女REIKO

監督:大河原孝夫

脚本:大河原孝夫

出演:観月ありさ、大沢健、
島崎和歌子、山田久子、長澤ユキオ

ストーリー

 文化祭を一週間後に控えたある高校で、不可解な超常現象が続発。生徒会長の緒方を始めとする6人の有志達がESP研究会を結成し、恐ろしい霊的存在者に挑むことになる。だが会結成と同時にポルターガイスト現象が彼らに襲い掛かる。その危機を救ったのはメンバーの1人で霊媒師の祖母・光霊から“力の血”を受け継いだ超能力少女・九藤玲子だった。本格的な調査の後、怪現象の正体が判明。それはかつてこの学校で投身自殺した“しみずまちこ”という女子高生の亡霊だった。一時は悪霊にとりつかれた玲子も光霊の力で除霊に成功。学園には平和が戻ったかに見えたが…

レビュー

 幼少時代というのは不思議なもので、本当にどうしようもないことで恐怖を感じたりするものだ。幼い頃、毎週火曜日に放送していた「サザエさん」のOP曲が怖かった。なんといっても歌詞が怖い。「♪わたしもサザエさん あなたもサザエさん 笑う声までおんなじね  あっはっはっは おんなじね」 サザエさんが物体Xの如く、世界中の人間を同化していく狂気の世界を想像し、戦慄したのは私だけではないはずだ。

 サザエさんの話は忘れてほしい。私の幼少時代に強いトラウマを残したのは本作の予告編である。額から血を流した観月ありさの髪の毛がグワっと逆立ったり、鬼のような形相の亡霊がチラっと写るシーンと、それとは正反対な印象を持つ優しい旋律の歌が恐怖心を煽り、テレビでCMが流れる度に目を瞑っていたものだ。そんなわけで長らく記憶から封印していた本作だが、最近になってDVD化していたのを知り、一体どれほど怖い映画なのだろうかと胸をときめかせて観賞してみたのだが…やはり思い出は思い出のままにしておいた方が良いということを悟った…。

 当時14歳の観月ありさの演技も酷いが、その演技が大分マシに思えるほどに他の連中の演技が凄まじい。語尾に「ですわ」を付けて喋るイタイ女子生徒の役で島崎和歌子も出ているが、突っ込むのも死にたくなるくらいの大根芝居。まさに学芸会。あまりに酷すぎて、ベテランであるはずの佐藤浩市までもが釣られて大根芝居になってしまっているのはもう笑うしかない。恐らく、彼の中では実写版「美味しんぼ」に次ぐ黒歴史になっているに違いない。

 内容も内容である。幽霊騒ぎがメインである前半こそは正統派学園ホラーの流れを踏襲しているが、その幽霊を操っている真の黒幕(何故か甲冑姿)が登場したあたりから、週間少年誌掲載のバトル漫画のような展開になる。友人達がバタバタと倒されていき、遅れて登場した観月ありさと黒幕とのガチンコ超能力バトルが始まるのだが、戦いの動機がただの男の取り合いみたいなものなので、特撮の凄さよりも展開のアホさにただただ呆れるばかり。こんな映画を心底怖いと思っていた当時の自分に説教の1つでもかましたい。

 

 

こやつらの演技が酷い。とにかく酷い

 

 

大迫力のアホ超能力バトル。完全にマンガの世界

 

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