ねらわれた学園

監督:大林宣彦

脚本:葉村彰子

原作:眉村卓

出演:薬師丸ひろ子、高柳良一、      長谷川真砂美、手塚眞、峰岸徹

ストーリー

 進学校・第一学園に通う由香のクラスに高見沢みちるが転校してくる。生徒会会長になったみちるは、風紀を乱した生徒を取り締まる校内パトロールを組織して学園を作り変えていく。彼女の背後には、魔王子・京極が操る「英光熟」が控えており、由香と耕児は陰謀を粉砕すべく立ち上がる。

レビュー

 宮崎駿、金子修介といえば日本映画界が誇るロリコン監督として名を馳せているが、そこにもう1人、ロリコン映画のカリスマともいうべき正真正銘の変態が我が国に存在している。大林宣彦、その人である。物語としての整合性は二の次、美少女がエロ可愛く撮れてりゃオッケーという潔さが気持ち良いけどちょっと気持ち悪い。そんな素敵な監督さんである。

 本作もご多分に漏れず、薬師丸ひろ子をいかに可愛く撮るかに重点が置かれているようで、ユーミンの「守ってあげてたい」をバックに彼女がポップな世界を駆け巡る少女趣味全開のオープニングからして、早くもシリアスな物語を完全放棄するのに成功している。その傾向は本編にも伺われ、教師が机を叩く度にビョーンと飛び跳ねる人形、文字通り「口にチャック」をするシーンなど、冗談抜きで面白くないギャグシーンが怒涛の勢いで話の腰を折り続ける。中でも凄いのが部活動勧誘会で、唐突に全員が踊りだしてミュージカル仕立てになってしまうシーン。何度見ても意味が分からないが、とりあえず薬師丸ひろ子が楽しそうに踊っているからオッケーなのだろう。

 そして、この映画最大の衝撃が峰岸徹が演じる宇宙人である。マントをひるがえし、白塗り顔にアフロヘアー、裸の上半身には巨大な目玉がペイントされている。誰がどう見てもただの変態親父だが、どうやらマジでコレを宇宙人だと言い張るつもりらしい。クライマックスの薬師丸とコイツの対決に至っては、確信犯的にチープな映像効果が使われ、始めてクレヨンを手にした幼児の落書きみたいな世界が延々と繰り広げられる。当然、最後は薬師丸の御都合主義パワー全開で華麗に勝利を収めて感動の大団円、夜空に浮かぶ顔面だけの峰岸徹がウィンクするラストシーンは何度見ても意味が分からないが、とりあえず薬師丸ひろ子も嬉しそうに眺めているからオッケーなのだろう。

 

 

普通に車に乗って現れる宇宙人。どう見ても変態

 

 

………。

 

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