コックリさん

監督:アン・ビョンギ

脚本:アン・ビョンギ

出演:イ・セウン、キム・ギュリ、イ・ユリ、
チェ・ソンミン、チェ・ジュンユン

ストーリー

 女子高校でクラスメイトから苛めにあっていた転校生のユジンは、ある日友人と共に深夜の教室で“コックリさん”で自分をいじめたクラスメイトに呪いをかける。翌朝、呪いをかけられた1人が顔に火を放たれ変死体で発見され、さらに他のクラスメイトも次々と悲惨な死を遂げる。“コックリさん”によって呼び寄せられた怨念はその脅威を増し、呪縛の力は、やがて村全体を包み込んでいくのであった。

レビュー

 「ボイス」を観た時も思ったが、この監督は“間”というものを分かっていない。ホラー映画は「うわぁ、出るぞ出るぞ…」という溜めの部分が重要なのに、この映画はシーンが切り替わると同時に、前後の繋がりを意識しないでポンとショックシーンを持ってきてしまう。これはホラー映画としては致命的である。何せ、今観てるシーンが怖いシーンなのかどうかも判別出来ないのだから。また、ストーリーそのものがあまりにお粗末。イジメっ娘が次々と怪死していく序盤から、村人に疎外された親子の怨念話に繋がるまでのくだりは緊張感もあって引き込まれるが、女教師の前世がどうとか言いだした時点で話の突飛さに付いていけなくなり、何だかどうでもよくなってくる。そもそもこの話、コックリさん関係無いじゃんよ。

 ストーリーも演出もダメダメのガックリさん(はいスベった)な本作だが、アン・ビョンギ監督のホラー映画に対する愛情だけは本物である。事実、本作にはジャパニーズホラーを初めとする数多くのホラー映画へのオマージュが伺える。長い前髪を垂らしておっかない眼球で睨んでくる幽霊は「リング」の貞子だし、ゴミ袋からニョキっと出てくる姿はビデオ版「呪怨」の伽耶子にソックリだし、犠牲者の目玉が左右あべこべに行っちゃうのは「うずまき」っぽいし、赤ペンキを被ったような全身血塗れの女性は「キャリー」みたいだし、現世に転生を果たした親子が海を眺める不吉なショットは「らせん」と思わせといて不気味なガキがニヤっと笑って「オーメン」か!といった具合に、全ての場面に既視感を覚えるほどだ。他にもパクr…ではなくオマージュ元になった作品もあるだろうから、頑張って見付けてみるのも一興かもしれない。見付けたところで映画は面白くならないが。 

 

 

「キャリー」か!

 

 

「オーメン」か!

 

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