狐怪談

監督:ユン・ジェヨン

脚本:キム・スア、イ・ヨンヨン

出演:ソン・ジヒョ、パク・ハンビョル、
チョ・アン、パク・チヨン

ストーリー

 ソヒとジンソンはバレエ部の親友同士。でも、美しいソヒはいつもプリマドンナで、ジンソンは2番目だった。ジンソンはソヒがバレエコンクールに出場が決まったのを知り、憑かれたように学校の寄宿舎裏にある階段に行く。その階段には狐の霊が棲みついて、願いを込めて昇ると望みを叶えてくれるという伝説があった。「狐よ狐、私をコンクールに出場させて」 しかしジンソンは、願いが叶う代わりに狐が呪いをもたらすことを知らなかった…。

レビュー

 「ホラー映画なのに怖くない」「展開が少女漫画みたい」といった批判の多い作品だが、個人的には良く出来た秀作だと思う。少なくとも、日本のしょーもないアイドルが出演しているだけのしょーもないホラー映画なんぞよりは100倍面白い。確かに、恐怖演出は微妙にスカしたものが多く、中には「リング」からまんまコピーペーストしてきたようなシーンまである。少女漫画は読んだことが無いので分からないが、友情、愛情、羨望、嫉妬、ドロドロした感情が交錯する物語は、女子校モノにはありがちと言えるかもしれない。しかし、このありがちな女子校ドラマの部分が丁寧に描かれているのに加え、登場人物のキャラクター分けと心理描写が実に良く出来ているので、後半の悲惨な展開で得られる衝撃も大きい。

 友情というよりは愛情でジンソンにベタベタと執着するソヒ。そんな彼女を実は目の敵にしていたジンソンは、自分の望みを叶えるために伝説の階段で願いごとをする。結果、ジンソンは念願のコンクールに出場できたわけだが、ソヒは怪我で半身不随になった挙句、絶望からか自殺を遂げてしまう。ここで思わず関心してしまうのは、ソヒが死ぬ前日、ジンソンが夢の中でソヒと楽しそうに戯れているシーンを挿入していること。つまり、ジンソンはソヒの全てを妬んでいたわけでは無く、実は彼女自身もソヒに執着していたツンデレだったことが判明するのだ。こういった複雑な心理状況をサラリと描写してしまうのは見事としか言いようがない。亡霊と化したソヒは、これまた個性的すぎる女生徒に取り憑き、死んでもなおジンソンに執着する。度重なる恐怖現象に打ちのめされたジンソンが、階段を上りながら「お願い、全部元通りにして」と泣き喚くシーンがあまりに悲痛だ。そんな叫びを聞き入れてか、ソヒはジンソンをギュッと抱きしめ圧殺、2人は永遠に一緒になり、ある意味2人の関係は元に戻ったのだった…考え方によっては最高のハッピーエンドともいえる結末である。

 スカした恐怖演出が多いと書いたが、ラストシーンの写真には思わず鳥肌が立ってしまった。私事で大変恐縮だが、「世にも奇妙な物語」の「ロッカー」というエピソードを幼少時代に見て以来、写真ネタにはとことん弱いのである。

 

 

韓国人は貞子が好きなのだろうか

  

 

 このラストシーンは怖い

 

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