アイドル・ハンズ

監督:ロッドマン・フレンダー

脚本:テリー・ヒューズ、ロン・ミルバウアー

出演:デヴォン・サワ、セス・グリーン、
ジェシカ・アルバ、エルデン・ヘンソン

ストーリー

 筋金入りのニート青年アントン。彼の生き甲斐はマリファナとオナニーだけ。今日も彼は友人のミック、プナブと共にソファに座りながらダラダラとテレビを観ていた。向かいに住むモリーは可愛くて魅力的だが、ニートなので告白するのも面倒臭い。しかし、そんな腐った人生を一変させる出来事が彼に訪れる。

 しばらく姿を見なかった両親が死体になって自宅で発見された。側には「アントン」と書かれたダイイングメッセージ。犯人は俺?混乱するアントンはミックとプナブを家に呼ぶが、右手が勝手に動き出して友人2人を惨殺してしまった。そう、犯人は自分の右手だったのだ。

 暴走する右手を押さえ、ミックとプナブの死体を庭に埋めるアントン。だが、友人2人は「天国はエンヤみたいな音楽しか流れない」というアホみたいな理由だけでゾンビとなり復活する。アントンはゾンビ化した友人2人と協力して己の右手を切断するが、自由になった右手はチョコマカと動き回り、ハロウィンパーティを襲撃しようとしていた。そして、そこにはモリーの姿もあった。急げ、アントン!

レビュー

 悪霊が憑依した右手と喧嘩する「死霊のはらわた2」のアイディアを拝借し、色々と悪ノリして出来たような映画。両親も友人も死に、挙句の果てには自分の右手まで切断してしまうというこの上なく悲惨な状況なのにも関わらず、これらの全てを笑い飛ばしてしまうような発砲スチロールよりも軽いノリが全編に溢れていて、後味の悪さは少しも感じさせない。

 それでも、ゴアシーンだけはしっかりと見せている辺りがこの映画の良い所。ストーリー展開も80年代ホラー映画の流れを上手く踏襲していて、監督のホラーマニアっぷりが窺える。どこかで見たようなシーンの連続でオリジナリティが皆無なのは置いといて、単純なコメディ映画に逃げなかったのは個人的に大いに評価したい。

 デヴァン・サワが右手と格闘するシーンは、ブルース・キャンベルがテンパリまくって自分の右手に背負い投げされる超絶演技には遠く遠〜〜く及ばないものの、それなりに体を張って頑張ってはいる。また、ゴミ人間オーラをこれでもかと発している友人2人や、ハロウィンパーティで天使の格好してクネクネと踊るジェシカ・アルバも眩しいほど魅力的だ。傑作か?と問われれば間違いなくNOだが、比較的肩の力を抜いて楽しめるホラー映画の佳作である。

 

  

ニート生活を満喫する偏差値0のゾンビ達

 

  

妙な格好で妙なダンスを踊る若き日のジェシカ・アルバ

 

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