代官山ワンダーランドHORROR
悪魔の棲む街

監督:石井てるよし

脚本:野沢尚

出演:伊藤真美、和田香織、大田裕子、蛭子能収

ストーリー

 アイドルを目指すミーコ、カオリ、マリの3人はタレントスクールの校長から指令を受ける。それは夜明けまでに代官山の「X地点」に辿り付くことであった。合格すればアイドルデビューということで、3人は早速「X地点」を目指して夜の代官山へと繰り出す。

 しかし、道中にはゾンビの集団、フレディとジェイソン、子泣き爺、そして槍で突いてくる赤ん坊などの強敵が待ち受けていた。カオリ、マリは無惨にも殺されてしまい、残ったミーコはちんどん屋から入手したウインチェスターライフルを手に「未成年だと思ってぇナメんじゃないぞぉ」とぶっ飛ばしたくなるような棒読み台詞で次々とゾンビを狩っていく。

 ライフルの弾が切れ、追い詰められたミーコは泣く泣くタレントスクールへと逃げ帰るが、そこに校長が現れ、出発地点であるこのタレントスクールこそが「X地点」であることを告げた。更に校長の口から語られる衝撃の真実。それは、このタレントスクール自体が巨大な生命体であり、タレントの卵を食料としているというものであった。彼女たちは文字通りタレントスクールの食い物にされていたのだ。

レビュー

 精神が崩壊しそうなくらい面白くない。主演アイドル達の大根を遥かに通り越した驚くべき棒読み演技、学園祭のお化け屋敷以下の特殊メイク、頭の弱い小学生が10秒で思いついたようなストーリー。褒めるべき点が何ひとつない。収録時間が45分なのは良心的だが、冒頭の5分間は自動車学校の教習ビデオみたいな風景が延々と続くだけ。次の5分間はレオタード姿のアイドル達が下手なダンスを延々と踊り続けるだけ。もう、死にたくなるほど退屈だ。いざ本編が始まっても緊張感の欠片もないユルユルな演出の連続で、思わずテレビを窓から放り投げたくなる。我慢して見続けた際の見返りは、内輪ネタ全開の自己満スタッフロールである。最後の最後まで報われない。たった45分の作品なのに、まるで他人の夢の話を2時間連続で聞かされたような疲労感が残る。「死霊の盆踊り」がスペクタクル超大作に思えるほどのゴミっぷりだ。こんな映画が平気で衆目に晒されていたというのだから、80年代のスプラッター・ブームは本当に凄かったのだろう。

 パーティマスクを被っただけのゾンビ達はかなりトホホな出来で、内臓を食らうゴアシーンもあるにはあるが、記憶に残るのは女性の乳首をチューチュー吸う世界一必然性のない濡れ場のみ。特筆なのは、「フレディvsジェイソン」よりも遥かに早くジェイソンとフレディを共演させていることであるが、本当にただ共演させただけで、見せ場のようなものが皆無なのは残念でならない。「ゲゲゲの鬼太郎」の小泣き爺もさり気なく登場しているが、ただ座っているだけで何の為に登場したのかよくわからないような扱いである。どうでもいいが、この監督の辞書に“著作権”という文字は存在しないのだろうか…。

 

 「著作権なんて知らねえよ、夏」  

  

謝れ!水木しげる先生に謝れ!

 

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