サンゲリア2

監督:ルチオ・フルチ

脚本:クラウディオ・フラガッソ

出演:ディラン・セラフィアン、ベートライス・リング、                   リチャード・レイモンド、アレックス・マックブライド

ストーリー

 とある研究所。死体を蘇らせる効果のある細菌兵器“デス・ワン”がテロリストに強奪されてしまった。テロリストの1人はデス・ワンに感染し、ゾンビとなるが、追跡していた軍によって処分される。だが、その処分の方法がマズかった。軍はホテルの焼却炉で死体を灰にしたのだが、その結果、デス・ワンは煙となって大規模に広がり、空を飛んでいた鳥が鳥ゾンビになってしまったのだ。

 その頃、休暇を楽しむケニー、ロジャー、ボゥの3人の兵士は、鳥ゾンビの襲撃を受けるバスに遭遇し、そこに乗っていた若者グループと行動を共にする。時同じくして、ドライブ中のグレンとパトリシアのカップルが鳥ゾンビに襲われ、グレンが感染してしまう。パトリシアは助けを求める為、ガソリンスタンドに侵入するが、そこに突如現れた鉈を高速で振り回すゾンビの奇襲を受けるも、命からがら逃げ延びることに成功。ケニーらのグループと合流する。

 一方、軍は感染の拡大を防ぐ為、区域内にいるものを問答無用で射殺する強行作戦にでていた。ゾンビだけでなく、軍からも追われるハメになった一同は次々と犠牲者を増やしていき、最終的にケニー、ロジャー、パトリシアのみとなってしまった。襲ってきた軍の兵士を返り討ちにし、彼らの乗っていたヘリコプターで脱出を試みようとする一同だが、ゾンビの群れはすぐそこまで迫っていた。とりあえずケニーとパトリシアがヘリに乗り込み、ロジャーが囮になる作戦に出るが、藁の中で待伏せをしていたゾンビに襲われ、ロジャーだけ置いていかれる。やがて、ロジャーは到着した軍に助けを求めるが、無残にも射殺されてしまうのだった。

 何とか生き残ることに成功したケニーとパトリシア。機内に流れるラジオ放送のDJも、いつの間にかゾンビの声へと変わっていた。

レビュー

 ストーリーは全く繋がっていないが、「サンゲリア」の正当な続編。この映画のゴミっぷりはあらゆるレビューサイトで散々語り尽くされているので、「バタリアン」のアイデアをモロパクリしているとか、実はルチオ・フルチは監督していないといった与太話は、今更私が何を書いたところで新鮮味は皆無だろう。それでも、例の寛平ゾンビにはどうしても触れておきたい。一応、分からない人の為に説明をしておくと、本作には、鉈を高速で振り回す威勢の良いゾンビが登場するのだが、その動きが膝をガクガクさせながら杖を危なっかしく振り回す間寛平の持ちギャグに大変酷似していて、未だにファンの間では“寛平ゾンビ”の愛称で親しまれているのだ。でもこのシーン、高速で動き回るゾンビの異様さだけに目が行きがちだが、よく見ると襲われている女優も通常の3倍くらいの速さで鉈を避けまくっているので、ただ単に早回ししているだけであったことが判明する。ギャグでやってるのかどうかは不明だが、とりあえずこのシーンのあまりの滑稽さに3分近く笑い転げてしまった。

 その他にも、冷蔵庫を開けた瞬間に生首だけのゾンビが飛び掛ってくるという、全然びっくりしないサプライズシーンがあるのだが、冷静に考えてみると、何で冷蔵庫に生首が入っていたのかサッパリ分からないし、どうして生首だけでフワフワ浮いていられるのかも謎。恐らく答えなんて無く、ただ単にやってみたかっただけなのだろう。

 思いつきだけで登場させたような、けったいなゾンビ達を眺めている分にはそれなりに楽しめる作品なのだが、あろうことか本作はストーリーも思いつきだけで進行しているようで、何故か普通のホテルに火炎放射器やショットガンが用意されていたり、ゾンビに追い詰められて大ピンチ!と思いきや、たまたま落ちてた手榴弾を投げつけて一発逆転したり、銃をブラ下げている軍の兵士達が格闘戦で勝負を挑んできた挙句に呆気なく射殺されたりと、にわかには信じられないようなミラクルが次から次へと巻き起こる。しかし、ナンでもアリのオンパレードは終盤になるとすっかり飽きてしまい、緊張感など微塵も感じられなくなってしまうのが残念だ。脚本を書いたクラウディオ・フラガッソは、後に自分が監督することになる「ゾンビ4」でも似たようなミラクルを連発させ、多くのゾンビ映画ファンを唖然とさせた。

 

 

   鉈を高速で振り回す間寛平ゾンビは爆笑必至         何故か浮遊して襲ってくる生首ゾンビ。動力源は何だ                

 

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