ザ・グリード

監督:スティーヴン・ソマーズ

脚本:スティーヴン・ソマーズ

出演:トリート・ウィリアムズ、ファムケ・ヤンセン、
ケヴィン・J・オコナー、アンソニー・ヒールド、ウェス・ステュディ

ストーリー

 豪華客船アルゴノーティカ号が処女公開に出発。最新設備を装備した海上の巨大ホテルでは豪華パーティーが催されていた。だが、突然客船は何かに衝突し、逃げ惑う客たちを何者かが襲う。そして、乗客3千人は忽然と姿を消した。その頃、傭兵グループを乗せたサイパン号がアルゴノーティカ号に向かっていた。船長のフィネガンと整備士のパントゥーチは、報酬目当てで仕事を引き受けたが、任務の内容は一切聞かされていない。実は、アルゴノーティカ号は、建造に巨額の費用がかかってしまい、破産寸前のオーナーは窮余の策として、傭兵を雇い魚雷で客船を沈没させ、保険金をせしめる計画だったのだ。

 しかし、傭兵たちがアルゴノーティカ号へと乗り込むと、そこはもぬけの殻であった。倉庫に隠れていたオーナーのキャントンや、スリをして監禁されていた美女のトリリアンは、船が怪物に襲われ、他の乗員乗客たちは全員殺されたと証言するが、傭兵達は取り合おうとしない。しかし、彼らの証言通り、触手の形状をしたモンスターが突然姿を現し、襲い掛かってきた。

 謎のモンスターの襲撃により傭兵達が全滅し、パントゥーチも行方不明となった。そして、ついにモンスターが正体を現し、フィネガンを捕らえるが、彼はショットガンで反撃をし、トリリアンと共にジェットスキーで脱出する。一方、悪党のキャントンは暴走し、一人で逃げ出そうとサイパン号に乗り込むが、自動操縦プログラムにより、アルゴノーティカ号に激突。魚雷もろとも木端微塵になるのだった。

 とある孤島に辿り着いたフェネガンとトリリアン。ちゃっかり生きていたパントゥーチも合流し、一件落着かに思われたが、巨大な鳴声と振動が3人を襲う。果たして彼らの運命は!? 

レビュー

 「90分で3000人!喰って喰って喰いまくる!」…これは本作のジャケ裏のキャッチコピーであるが、3000人の犠牲者が怒涛の如く喰われまくる描写などは一切無く、連中は既に食われた後の残骸となって登場するだけである。こんな広告アリ?JAROって何ジャロ?ハッタリ宣伝で観客を釣り上げる手腕は流石、東宝東和と言ったところか。しかし、本作はそんなインチキ誇大広告すらも吹き飛ばすようなモンスター映画の快作である。

 まず衝撃的なのが、おたふくを患ったメル・ギブソンみたいな顔の主人公。危機的状況な時に飛び出す「お次は何だ?」の決め台詞も見事にキマっていて、この決め台詞がそのままオチに繋がっている脚本も見事である。その偽・ギブソンを取り巻くのが、「パラサイト」頭がタコになったエロ女教師だったり、「ハムナプトラ」 の性悪チビだったり、「ストリートファイター」の実写版サガットだったりと、脇役にしておくのは惜しいくらいの濃すぎる面子が揃っているのも面白い。登場人物の個性が強ければ強いほど、モンスターパニック映画は何倍も面白くなることをこの映画は教えてくれる。ちったあソマーズを見習え、ポール・W・S・アンダーソン!

 

JAROって何ジャロ?

 

「お次は何だ?」

 

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