CUBE ZERO

監督:アーニー・バーバラッシュ

脚本:アーニー・バーバラッシュ

出演:ザカリー・ベネット、ステファニー・ムーア、
デヴィッド・ヒューバンド、マイケル・ライリー

ストーリー

 閉ざされた鋼鉄の密室。無惨にも惨殺される男。凄絶な光景を、モニターを通して注視するウィンとドッド。彼らは殺戮立方体CUBEのシステム管理者だ。忠実に職務をこなす2人。しかし、コンピューター並の頭脳を持つウィンはいつしかCUBEの存在に疑問を感じ始める。そこへ、被験者レインズが内部へと送り込まれる。政治活動家だった彼女は、陰謀によってCUBE内部へと送り込まれていた。その事実を知ったウィンはレインズを救出するため自らCUBE内部へ侵入を決意。時を同じくして違反者捜索のために送り込まれた担当官ジャックスは、隠された最凶トラップを起動させる。果たして生き残れるのか?!

レビュー

 あのズッコケ映画「CUBE2」の脚本家が監督という時点で期待値は限りなくZEROに等しかったが、まさかここまでガッカリさせられるとは思わなかった。ガッカリと書いたが、作品単体として観ると決して出来は悪くない。むしろ「CUBE」の亜流作品の中では上位に位置できる作品ではないだろうか。問題なのは、これが正式な「CUBEシリーズだということで、1作目の知らない方が良かった謎の数々が明かされてしまったことにある。しかも中途半端に。これと似たようなガッカリ感はこれまで何度も味わってきたが、「リング」を観て「貞子の呪い怖えええええええ!!」と絶叫した後に「らせん」で「呪いの正体はウィルスで原型は天然痘ですよ」と丁寧に説明されて引っくり返った時の感じとよく似ている。世の中には作らなくても良い映画というものがあるのだ。

 題名に「ZERO」とある通り、本作は1作目の前日譚、早い話が「エピソード1」である。物語は立方体に閉じ込められたグループの脱出劇とそれを監視する者達のサスペンスドラマが同時に展開していく。立方体の正体も明らかになるが、かなり拍子抜け。ただ単に人体実験を行う施設だったのだ。更に、立方体を脱出した者の末路も完全にではないが判明する。「神を信じるか?」の問いに「NO」と答えてしまうと焼却処分されてしまうようだ。ちなみに「YES」と答えた者はいないので分からないらしい。何じゃそりゃ。他にも、被験者達はいずれも死刑囚であり、刑を免れる為に同意書にサインして記憶を消去し、立方体に自ら入っていくとのこと。でも同意書にサインをしていない者もいることから、組織にとって邪魔な人間を適当に放り込んでいるだけなのでは?ということも示唆されている。いずれにせよあまり面白味のない真相である。

 ガッカリの連鎖は止まることを知らない。立方体を管理する組織の幹部が、これまた珍しいくらいステレオタイプな悪人だったり、被験者を意図的に全滅させる反則技が用意されていたり、元軍人の被験者に埋め込まれたチップを起動させればエセターミネーターになったりと、知りたくもなかったCUBEトリビアが次々と紹介されていく。1作目の芸術的とも言える世界観が好きであればある程、そのB級SF作品に登場するようなロクでもない小ネタの数々に愕然とさせられることであろう。「余計なモン作りやがって…」とにかくその一言に尽きる。

 

 

   こんなヘボイ奴らが管理者だったなんて…(涙)       弾けるデブ。トラップは凝っていて面白い

 

 

       追跡モード起動!これは萎える          こいつは1作目の“彼”なの? まぁ、どうでもいっか

 

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