ゾネイダー 監督:ニール・メスチーノ&ジュリオ・デ・サンティ 脚本:ニール・メスチーノ&ジュリオ・デ・サンティ 出演:ウィルバー・ジィモサー、エドワード・X・ヤング、 ストーリー 時は1980年代。アメリカの軍事研究所:ベンタン研究所。そこでは、ソ連への攻撃を想定していたアメリカ軍が、あるカビ状物質を応用した細菌兵器の開発が行われていた。そのカビ状の物質というのが、異星人が地球に持ち込んだウイルスで、それに感染すると人体はドロドロに破壊され、その感染を防ぐ方法は今だ発見されていなかった。そんなある日、競合会社である日本の企業に雇われた特殊工作員がその研究所に侵入する。が、そこはすでにウイルスのアウトブレイクが始まっており、阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっていた。 レビュー 人間をドロドロに溶かす物騒なカビを研究していた施設がお約束通り事故を起こし、そこで働いていた人たちが景気よく緑色の血液を撒き散らしながら順番にデロンデロンに溶けていくだけの清々しいまでに中身カラッポな映画。多分、作っている人たちの脳ミソも良い感じにトロケけているのだと思うが、次第に観ている方も「いいぞ〜!もっと溶けろー!!」と登場人物に溶けエールを送ったり「お、今の溶けは中々ハイセンスな溶けでしたね!」と溶け批評に興じたくなってくるので、多分このカビはモニターを通じてこっちの脳ミソにも感染していると推測される。「アダム・チャップリン 最・強・復・讐・者」や「ヒットマン:ザ・バトル・フィールド」といったゴア描写にステータスを全振りしているネクロストーム作品群の中でも、特に悪趣味でバカ度の高い1本ともいえる。 時代設定が80年代ということもあり、恐らく「死霊のはらわた」や「遊星から物体X」辺りの80年代グチャドロ系スプラッターにオマージュを捧げたのだろう。融解していく人間の腹から目玉付きの巨大な手がバコーン!と飛び出してきたりと、理屈はさっぱり分からんが視覚的に楽しいSFXが多く、作品のテンションは終始高め。そういった意味では「キャビン・フィーバー」と全く同じ志しを持った作品なのだろうが、ジェリオ・デ・サンティ とニール・メスチーノの2人はイーライ・ロスほどストーリーテリングに長けた優等生でも無いので、とにかく人間が派手に溶けていくシーンに全総力を注ぎ込むことで差別化を図っているのだろう。ああ、今にして思えば「キャビン・フィーバー」ってめちゃくちゃ普通の映画だったんだなあ…。 個人的には冒頭でサイコキネシス能力を持っていることが明かされた研究員が、その設定を全く活かすことなくフェードアウトしたと思いきや、最後の最後で突然思い出したかの如く乱暴に伏線回収する場当たり的なシナリオに爆笑させてもらった。また、カビのサンプル奪取の為に研究所に潜入する他企業に雇われた傭兵がこちらの中ニ心をくすぐるキャラ設定であり、腕に装着されたポンコツAI(通称:トースター)との会話はアイアンマンとジャービスの会話を100倍マヌケにしたようなやり取りで脱力的な笑いを誘うし、グローブから酸を放出させて掴んだ標的をこれまたグジュグジュに溶かすなど無駄にディテールにこだわったギミックなどは、コイツだけで1本映画を撮れるぐらい魅力的だ。是非とも彼を主人公としたスピンオフを製作してもらいたいところである。
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物体Xオマージュな造形
左のキャラがとにかく格好良い! |
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