ザンビ

企画・原作:秋元康

監督:大谷太郎、西村了

脚本:保坂大輔、高山直也

出演:斎藤飛鳥、堀未央奈、与田祐希、
秋元真夏、星野みなみ、寺田蘭世、山下美月

ストーリー

 ある日、修学旅行中のバスの故障で見知らぬ村に行きついた全寮制女子高校・フリージア学園の生徒たちは、村をさまよって見つけた廃屋で一夜を過ごす。その夜、彼女たちはまどろみの中で不気味な音を聞く。その後、フリージア学園には日常が戻ったかのように見えたが、生徒たちに次々と不思議な現象が起こりはじめる

レビュー

 日本テレビの深夜枠で放送されていた乃木坂46主演のゾンビドラマ…じゃなくてザンビドラマ。企画・原作は勿論、天下の秋元康先生。今回は脚本に「戦慄迷宮3D」「犬鳴村」の保阪大輔、そして「感染」「ドリーム・クルーズ」の高山直也といったゴリッゴリのJホラー畑の面々が揃っており、作風も完全にそっち寄り。修学旅行の帰りに迷い込んだザンビ村と呼ばれる寒村に伝わる土着的な呪いの封印を解いてしまい、学園の生徒が次々とザンビになっていくというのが主な筋書きだ。5話を過ぎた辺りから学園中にザンビが溢れ返り、物語がJホラーから学園パンデミックものへと転換していくのも見所で、「セーラーゾンビ」と比較すると遥かにホラー映画ファンへの目配せが利いている作品である。

 ザンビというのは詰まるところゾンビのことなのだが、普通のゾンビと違うのは初期の段階では意識があり、人間に紛れ込んで普通に生活をしている点だろう。感染者の髪の毛が抜け、爪が剥がれていく様は「デモンズ」の変身過程を見ているようだし、相手を豪快に投げ飛ばすパワフルな暴れっぷりは完全に死霊のはらわた」である。村から持ち帰ってしまった風車がザンビ出現時にだけ回るギミックも面白く、風車を探知レーダーにして校内のザンビを探しだす展開は「エイリアン2」のオマージュだし、感染者の顔をスマホのカメラで撮ると歪んで写る仕掛けを利用し、疑心暗鬼に陥った生徒同士がザンビをあぶり出そうとする遊星からの物体X」さながらのシーケンスまである。とにかく製作者の好きなホラー作品を詰め込めるだけ詰め込み、それでいて各要素が上手く調和しているのはお見事といえるだろう

 しかしながら、人間サイドの描き方には色々と不満もある。本作は乃木坂46のメンバーが総勢21名出演していることもあり正直なところファンでもなんでもない俺には冗談抜きで顔の区別が付かない。登場人物が多い割には主人公格の3人も含めてそれぞれの関係性やら個性やらが全然描けていない上に、当然ながら全員が揃いも揃って同じ制服を着ているので、2回目の鑑賞でようやくイジメっ子とイジメられっ子が二組存在していることに気付いた。これがザンビ化してしまうと余計にお手上げで、一体今襲ってきているのは何話のどこで消えた誰なのかがマジで分からなくなる。多分、ファンの方なら「○○ちゃんがザンビになってしまった!」と容易に判別可能なのだと思うが、モー娘。の辻と加護で匙を投げたレベルの俺には全員同じ顔に見えてくるから困ったものである。

 

ザンビのベロは二股に割れていてちょっとキモい

 

学園サバイバル感が増す終盤も面白い

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送