ビッグフットvsゾンビ

監督:マーク・ポロニア

脚本:マーク・ポロニア

出演:ジェームズ・カロラス、トッド・カーペンター、
ボブ・デニス、スティーブ・ディーアスパーラー

ストーリー

 狂人的な科学者の理解しがたい研究がすべての始まりだった…。のどかな田舎町。住民たちは、何不自由なく快適な生活をおくっていたが、マッドサイエンティストが作り上げた有毒な 化学物質が静かに漏れ出し、平和な町は恐怖のどん底へ! 住民たちはその化学物質に反応し、次から次へとゾンビへ変貌していく!ゾンビがゾンビを生みだし、町は壊滅的に。この絶対絶命な事態に、あの伝説のUMA(未確認生物)がなぜか立ち向かう!ハチャメチャ最恐バトルの結末は…!

レビュー

 「フランケンジョーズ」や「ジュラシックビースト」といった味のあるZ級映画を乱発しているマーク・ポロニア監督による異種格闘作品。タイトルに偽りなく、UMA界のスターであるビッグフットと腐った死体が戦うという点では詐欺バーサス映画の筆頭である「ヴァンパイアvsゾンビ」よりも遥かに良心的な作品であるが、この監督特有の間の抜けたユルさが本作でも容赦なく炸裂しておりホラー映画を観ているというよりは出来の悪いコントを延々と見せられている気分にさせられる。

 物語の主人公格とも言えるビッグフットを昔懐かしい着ぐるみで再現している点は特撮好きとして非常にほっこりとさせられるが、肝心のスーツアクターが意外に小柄だったせいで、劇中の登場人物よりも背丈が小さいという冗談みたいな絵面が発生しているのは頭が痛くなる。対するゾンビに至っては渋谷ハロウィンに集結するパリピの方が遥かにマシに思えるザ・ダイソークオリティのゾンビマスクを被った集団を自信満々にアップで写し、人間を食い散らかすシーンでは赤に染めたタオルを内臓に見立てるという工夫がなされているが、犠牲者の腹から引きずり出されるのは誰がどう見ても赤に染めたタオル以外の何物でもないので、それが内臓を再現したものであることに気付くまで少々の時間が掛かった。

 物語としてはビッグフットとヒロイン(ブス)のロマンスを76年版「キングコング」さながらに描きつつ、アホな実験のせいで増えまくったゾンビを化け物には化け物ぶつけんだよ精神でビッグフット先生に蹴散らしてもらうという大変頭の悪いストーリーであり、おまけに途中でビッグフットがゾンビに噛まれて具合が悪くなってしまう展開があるせいで、ビッグフットがゾンビ化してカメラに向かってウガーッ!と吠えるこの映画渾身の大オチか早々に読めてしまい、残りの時間はビッグフットが両腕をぶんぶん振り回してゾンビを薙ぎ倒していく消化試合を虚無の心で眺め続けるしかない。はっきり言って時間の無駄としか表現のしようがない映画であるがポロニア監督の熱心なファンであれば押さえておいて損はないのかも。 

 

赤に染まったタオル(内臓)を食べるゾンビ

 

ビッグフットとヒロインの心温まる交流シーン

 

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