レザーフェイス
悪魔のいけにえ

監督:ジュリアン・モーリー、アレクサンドル・バスティロ

脚本:セス・M・シャーウッド

出演:スティーヴン・ドーフ、リリ・ティラー、
サム・ストライク、ヴァネッサ・グラッセ、フィン・ジョーンズ

ストーリー

 5歳の誕生日、母・ヴァーナからチェーンソーをプレゼントされたジェド。ソーヤー家の異常な環境で育った彼は、ソーヤー農場で変死した少女の事件により、青少年更生施設に収監される。それから10年後、更生施設で暴動が発生し、錯乱した未成年の患者達は、看護師を誘拐して施設を脱走する。その中には成長したジェドの姿が…。一方、逃亡の身となった彼らを、執拗なまでに追いかけてくる狂気に満ちた男、ハートマン。10年前、ソーヤー農場で娘を殺された保安官だった。逃走生活を続ける中、次第にジェドは追い詰められ、精神が崩壊していく。そして、ある出来事が、最後の引き金を引かせることとなる…。

レビュー

 「悪魔のいけにえ」に登場するコミュ障チェーンソーデブことレザーフェイスの誕生を描いたビギニング作品。コンセプトとしては「テキサス・チェーンソー ビギニング」に近いが、あちらはリメイク版「テキサス・チェーンソー」の前日譚を描いていたのに対し、こちらは図々しいことにホラー映画史に燦然と輝くオリジナル版悪魔のいけにえ」に繋がる物語を描いている。ここで注意しておきたいのが、本作におけるレザーフェイスの本名である。トビー・フーパーが監督した「悪魔のいけにえ2」では彼の名前がババ・ソーヤーであることが判明したが、本作では彼の名前はジェド・ソーヤー。この名前に聞き覚えのある人もいると思うが、悪魔のいけにえ」ありとあらゆる続編全てを黒歴史にしたことでファンの度肝を抜いた「悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」に登場するレザーフェイスの名前がジェド・ソーヤーなのである。つまり、本作は「悪魔のいけにえ」に繋がる物語であるが、その後のタイムラインには「悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」が控えており、それを考慮して鑑賞すればより理解の深まる作品になっている。面白いかどうかは別として

 物語はジェド君5歳の誕生日パーティーから始まる。シリーズお馴染みの拘束された被害者を交えた狂気の晩餐会で、彼はチェーンソーをプレゼントされるが、まだチン毛も生えていないウブな少年であるジェド坊やは家族の期待に応えられず、殺人をすることに負い目を感じていた。 そして10年後、娘をキチガイ一家に殺された保安官により、ジェド君は精神病院での生活を余儀なくされるが、ここに入院してる患者は全員名前を変えており、観客には一体誰がジェド君なのか分からないという仕掛けがある。しかし、これが結構お粗末で、まず見るからにトロそうな巨漢の患者は明らかにレザーフェイスと同じ雰囲気を持っているが、それだとわざわざ名前を変えた意味が無いので、こいつはミスリードであると早々に分かる。もう1人の狂暴な性格の坊主頭は、何故かやたらと母親に会いたがっており、同時進行でジェドの母親が息子を取り戻そうと奮闘する姿も御丁寧に描かれているが、不自然なくらいヒントを与えすぎているので引っ掛けであることは明白。そうなると、残りはヒロインの看護師に恋をしてる心優しい青年しかいないので後のレザーフェイスがコイツであることはバカでも分かる

 ヒロインを人質に精神病院を脱走した一同の逃避行が物語の半分以上を占めており、一体、これのどこが「悪魔のいけにえ」なのだろうかという疑問が終始付きまとう展開が続くが、彼らを追う復讐に燃える保安官がバカボンのお巡りさんばりに発砲を躊躇わないキャラであり、「悪魔のいけにえ2」のレフティにも引けを取らないイカレ保安官っぷりを見せてくれるのが唯一楽しいポイントだった。ちなみにこの保安官の名前はハートマンであり、ハートマンといえば「悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」でソーヤー家と因縁関係にあった極悪町長の名前でもあることから、彼がハートマン一族の血縁者であることが想像できる。終盤にはファンへの目配せとしてハートマンとヒロインがキチガイ一家に捕らわれてしまい、レザーフェイスとして覚醒したジェド君との追いかけっこが始まり、ようやく映画が「悪魔のいけにえ」らしくなってくるものの、今まで心優しい青年だったジェド君が突然人殺しも辞さない狂暴な性格になった理由がイマイチ分からず、好きだったヒロインを簡単に首チョンパしてしまう結末も何だか腑に落ちないものを感じてしまった。

 

あからさまなミスリード要員のデブ

 

レザーフェイスはこうして生まれた…って納得できるかー!

 

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