サベージ・キラー

監督:マイケル・S・オヘダ

脚本:マイケル・S・オヘダ

出演:アマンダ・エイドリアン、マーク・アンソニー・サミュエル、
ロドニー・ローランド、トム・アルダヴァニ

ストーリー

 結婚式を控えた美しい聾唖の女性ゾーイは一人旅の道中、少年を家畜のように殺そうとする地元のギャングに遭遇する。
ゾーイは少年を助けようとするが失敗し、ギャングに拉致されてしまう。待っていたのは凄惨な暴力の嵐。野獣と化した男たちに心ゆくまでレイプされ、肉体も精神も踏みにじられてゆく。そして、ゾーイは瀕死の状態で生き埋めにされてしまうのだった。一夜明け、奇跡的に息を吹き返したゾーイは目を覚ます。燃え上がる復讐心。ゾーイの復讐がはじまった。

レビュー

 レイプされた女性が復讐の鬼と化し、男どもを皆殺しにする所謂レイプリベンジムービーは「発情アニマル」こと「悪魔のえじき」こと「アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ」シリーズが有名なところであり、日本でも「悪魔のえじき サードバイブレーション」や「悪魔のえじき アイ・スピット・オン・ユア・リメインズ」といった確実に本家に許可をとっていないであろうAVまがいのゴミ映画が作られていたりもしたが、本作もその流れから生まれたことは間違いないだろう。しかし、本作がそれらの作品群と大きく異なる点は、レイプされた女性が殺されてしまい、ゾンビとなって蘇ることである。一見、本家の精神を蔑ろにしているかのような設定であるが、本作はそのトンデモ設定により、レイプリベンジムービーを見ていて毎回抱く疑問「いくらなんでも急に女が強くなりすぎだろ問題を見事に解消しているといえる。

 ヒロインは彼氏との結婚を控えた聾唖者。父の形見である車で1人南西部を優雅にドライブしていたところを人殺しを屁とも思わない頭のぶっ壊れたクズ人間グループに取っ捕まり、鉄条網で手足をギッチギチに拘束されて強姦されてしまう。彼氏への愛情と持ち前の根性で手足の皮膚がズル剥になりながらも脱出に成功するものの、そのまま無事に逃げ延びたら映画が終わってしまうので、クズ人間の1人にナイフで殺されてその辺の道端に埋められてしまう。見ていて精神的にシンドイのはここまでで、彼女の遺体を通りすがりの呪術師のジイさんが見つけて怪しげな儀式で復活させてからの展開はカタルシス全開で、さながらダークヒーロー映画のノリで楽しめること請け合いだ。

 彼氏への愛情とクズどもの復讐心で正義のヒロインへとメタモルフォーゼした彼女は、時には相手の腹をかっさばいて腸を引きずり出し(引きずり出された方もヤベーヤベーと自分の腸を引きずり戻して果的に綱引きみたいになる)、時には無駄に格好良いポージングをキメながら弓矢を乱射して相手を針ネズミ状態にしたりと、容赦の無い復讐劇を展開していく。中でも、フルスロットルで向かってくる車の運転席目掛けて槍をぶん投げるシーンは、死んでる人間だからこそ出来る捨て身の攻撃を描いた最高の名場面ともいえるだろう。最後はチェーンソーを手にしたボス男との一騎討ちという、ホラー映画的には100点満点のラストバトルであり、頭のぶっ壊れた男頭と体の両方がぶっ壊れた女の血で血を洗う壮絶バトルは、もうどっちを応援して良いんだか分からないほどに興奮させてくれる。決着の後に訪れる、あまりにも切なすぎる結末にも思わずホロリとさせられ、最後の最後まで痒いところに手の届いた極上のエンターテインメントホラーであった。

 

 

殺されたヒロインはアパッチ族の力を借りて甦る

 

無駄に格好良いポージングでレイプ魔をぶっ殺す!

 

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